昨日(6月26日)、生徒会執行部役員選挙を行いました。これまではグランドや体育館に全校生徒が一堂に会して立会演説会を行い、その直後に投票と開票を行うというのが通例でしたが、今回は、立会演説会の代わりに、Zoomで各教室を繋いで行う「リモート演説会」を行いました。勿論、はじめての試みです。一部で接続に関するトラブルがありましたが、ほぼすべての教室のプロジェクターを通じて演説会の様子が配信されました。
やり方を簡単に説明すると、まず、生徒会執行部役員選挙に立候補する生徒が、会議室で演説を行います。会議室には各教室のタブレットと繋いでいるPCをセットしていますので、演説の様子はZoomを使って各教室のタブレットに配信されます。タブレットに配信された映像はミラーリングという機能を使ってプロジェクターに送られ、タブレットに映っているのと同じ映像がプロジェクターから各教室の黒板に大きく映し出されるという仕掛けです。前日(25日)には教員が機材のチェック(予行演習)をおこないました。
この試みには3つの意味があります。1つは、感染予防対策です。全校生徒が体育館に集まることが困難な今、より感染のリスクを低下させるためには、通常の授業と同じ状態で演説会をするのが最善の方法だと考えます。立候補者の演説を放送するという方法もあると思いますが、表情が見えるのと見えないのとでは、生徒の意識に大きな差が出てくると思っています。
2つめは、熱中症予防対策です。立会演説会に限らず、終業式や始業式などを暑い季節(寒い季節も)に行うことがあります。特に、熱中症発症の危険性が高いと言われるこの夏にはそれ相当の配慮が必要です。その切り札が今回のやり方だと思っています。例えば、部活動の表彰なども画面を通じて実施できれば良いなぁと思っています。
最後は、第二波の準備です。本校では、ネットへの接続集中による不具合が軽減できるオープンネットの工事を終えました。これで、学校から生徒のPCやスマホに同時双方向型の授業を配信しやすくなったということです。また、大阪府教育庁が推奨する G Siot for Education の導入に向けた準備も最終段階に入っています。後は、教員や生徒の経験値を上げていくことだと考えています。素晴らしいシステムがあっても、それを使いこなす人がいなければ意味がありません。便利さや、逆に課題も実感できる場面を設定することが重要です。そういった意味で、今回のリモート演説会の取組は大きな意味があったと思っています。
学校ホームページの「学校長より」のページにも書かせていただきましたが、Withコロナの時代に対応するには、頭を柔軟にして先を見越し、新しいことにも躊躇せずチャレンジしていくことが重要だと考えています。「学校長より」のページも是非読んでみてください。