大阪国語教育アセンブリー2013要項詳細

要項を掲載しておきます。
 
 
大阪国語教育アセンブリー2013
 
――ことばの力で生き抜くために――
 
 
 「大阪国語教育アセンブリー」は、昨年、高校の国語を担当する若手の先生方を対象とした、今宮高校教養講座として始まりました。そこでは、日々の実践で生まれる問題などを話し合いました。
 今年は、参加者の幅を広げ、現場の異なりや経験の違いがぶつかりあう中で、高校生のことばの教育について、より具体的に考える企画としました。
 世に流れ出ることば、日々交わされることば、自分をつかむことば。その危うさを正し、確かさを励まし、潜在する可能性を伸ばすのが、ことばの学び、ことばの教育ですが、そこに困難が伴っているのも事実です。
 具体的な答えは、本質的な問いをくぐらないと得ることはできない。よりよい答えを導く、すぐれた問いの立て方は、ひとりでは学べないと考えます。「アセンブリー」とは、集会という意味です。国語科教員に限らず、多くの方にお集まりいただき、みんなで考える場が生まれることを願っています。
 
 
日 時  平成25年8月3日(土)14:00~17:00
 
会 場  大阪府立今宮高等学校 多目的ホール・会議室他
〒556-0013 大阪市浪速区戎本町2-7-39 電話06-6641-2612
(地下鉄大国町駅より南300㍍、JR・南海新今宮駅より北西300㍍)
 
時程・内容
 

13:30~14:00  受付
 

14:00
~14:10  開会・概要説明               小山秀樹(今宮高校)
 

14:10~15:10  問題提起〈何のための国語教育か〉     桝井英人(北野高校)
                               協議参加 音無幸子(懐風館高校)
                                     辻陽史(岸和田高校)
                                     京都教育大学大学院生
 

15:10~15:30  休憩・移動
 

15:30~16:30  ワークショップ〈教材の発見〉
 

 第1分科会〈評論の発見〉漱石の「現代日本の開化」をどう教えるか
                               
吉澤久良(高津高校・指導教諭)

 漱石の代表的評論『現代日本の開化』を実際にどう教えたかを報告します。授業で使用したプリントを使って、具体的発問やまとめ方もまじえて説明します。論理的文章の読解についてどう指導すればよいかという方法にも多少ふれる予定です。
 

 第2分科会〈小説の発見〉小説の授業を どうする?
                                                 
鈴木 寿 (島本高校・指導教諭)

 
小説には、それぞれの作品の世界があり、魅力があります。しかし、具体的な教材に入る前の一時間目に、共通の観点(読み方)を整理することも重要です。小説の授業の一時間目と二時間目をイメージして、『こころ』をはじめ、いくつかの作品をとりあげます。
 

 第3分科会〈読書の発見〉ライトノベルは教材になるか
                                                 
蝉川夏哉(ライトノベル作家)

 「山月記」をライトノベルとして書き直したら?――よく聞くけれど、ライトノベルって何なの? 教科書に載る小説とライトノベルはどう違うのか。ライトノベルは読書指導や国語教育の対象となるのか。現役のライトノベル作家と考えます。
 

 第4分科会〈古典の発見〉ことばで切り拓く古典の世界
                    
―「児のそら寝」にみる文化的価値観の発見―

                                 永田里美(西寝屋川高校)

 「児のそら寝」は『国語総合』に数多く採択されている定番教材です。入門編として軽く読み流されがちな本作品ですが、ことばの一つ一つに着目することで、文化的価値観を考察するきっかけを作りたいと思います。
 

 第5分科会〈表現の発見〉表現活動とICT
                                             
桝井英人(北野高校)

 パソコン、ネットワーク...情報環境を、ことばの学びにどう生かしていくか。国語表現での利用を中心に、可能性と課題を考えます。大阪府学校情報ネットワークの端末を使って、実習します。
 

16:40~17:00  全体会(ワークショップ報告)・閉会
 
 
 
講師紹介
 
桝井英人(ますいひでと)
1962年大阪市生まれ。大阪府立高校で国語教育の実践を重ねる一方、「国語力」観の史的研究を通して現代のことばの課題について発信を続けている。著書に『「国語力」観の変遷』(渓水社)。(書評
 
蝉川夏哉(せみかわなつや)
1983年大阪府生まれ。大阪市立大学文学部卒。会社勤めの傍ら、『邪神に転生したら配下の魔王軍がさっそく滅亡しそうなんだが、どうすればいいんだろうか』(アルファポリス)でデビュー。6月にその続編を刊行
 
参加費     無料
 
主 催     大阪府立今宮高等学校  大阪府高等学校国語研究会
 
協 力     大阪府教育委員会
 
お申込み方法
 
  今宮高校HP、または、別紙のFAX用紙でお申し込みください。〆切7月31日。
 
お問い合わせ
 
 大阪府立今宮高等学校 06-6641-2612(FAX 06-6645-7608) 国語科 小山秀樹まで