昨日の午前中は定期健診だったので朝の挨拶ができませんでしたが、今朝は校門でデンマークからの留学生の皆さんが登校してくるのに会うことができました。でもデンマーク生の皆さん、私のこと校長だと思っている様子はなかったですが。(笑)
今日の1限目は1年生の現代文の授業を見学に行きました。勉強していたのは高階秀爾さんの「『美しさの発見』について」という文章です。高階さんの文章を読んで思ったのですが、「発見」は「表現」できて初めて他者から「発見」と認められるのですね。私も毎日いろんなものを見てそれなりに「美しさ」を感じているのですが、その感動を文字や形象として表すのが難しいです。芭蕉やセザンヌは、それを俳句や絵画という手段を使って視覚的に永久に定着させることができたということでしょうね。あと、授業の中で先生がスミレという花がどんな花か尋ねておられましたが、知らない生徒が結構いることに少なからず驚きました。花の名前を知らなくても困ることはないかもしれませんが、名前を知っていればその物に対する認知度が上がりますし見方も変わります。北野生の皆さん、花に限らずいろんなものの名前を憶えてくださいね。
昼休みにジャズフォークソング部の生徒が中庭でコンサートを開いてくれました。3人が1曲ずつ弾き語りで聞かせてくれましたが、アコースティックギターでの単独ライブもとてもいいですね。私なんかバリバリの昭和人間で「かぐや姫」や「吉田拓郎」で育った人間だからなおさらです。久しぶりに自宅にあるギター引っ張り出そうかと思いました。
4限目は2年生の現代文の授業を見学に行きました。今日も先日のクラスと同じく夏目漱石の「こころ」で、「私」が「奥さん」にお嬢さんをくださいという場面を勉強していました。今日の部分を読んでいてとても気になったのが「男のようにはきはきした」「普通の女と違って」「相手の方が男みたよう」「そのくらいのことを平気でする女」などのジェンダーです。かつて自分が教員を務めていた頃にはこれを読んでも何も感じなかったのですが、今はとても気になります。まあそれだけ時代が変化した、それにつれて私自身の感覚も変わったということでしょうね。あと、授業の中に新聞の「結婚」に関する記事について考える時間がありましたが、これがとても良かったです。時代の変化とともに、「結婚」に対するイメージや人々が求めるものが大きく変化したと思いますが、生徒たちが結婚する頃にはどうなっているのですかね。
今日の放課後は本校生とデンマーク生の皆さんとの交流会が開かれますが、教職員研修があるため私は行けません。残念ですが、参加するすべての生徒たちにとって楽しい時間になるよう祈っています。思い切り楽しんでくださいね。
ということで、放課後に会議室で教職員研修を行いました。テーマは「学校と福祉の連携による不登校・引きこもり支援」で、豊中市社会福祉協議会の勝部麗子さん(NHKドラマのモデルにもなりましたしネットで検索していただけばこれまでの事績がたくさん出てきます)にお越しいただき、困り感を持った人にどう寄り添っていけばいいかご講演いただきました。
講演はスライドはもちろん、動画やロールプレイを交えながら行ってくださいました。困り感を持った人に、教職員としてだけではなく、人としてどう寄り添えばいいのか、非常に大きなヒント・ご示唆をいただきました。
勝部さん、今日は大変勉強になるいいお話をたくさん聞かせてくださり、本当にありがとうございました。教えていただいたことが活用できるよう、学校としてしっかり取り組んでいきたいと思います。また次回のPTAの研修も大いに楽しみにしておりますので、どうかよろしくお願いいたします。