午後は、文学散歩をしました。
2年生が現代文で習った夏目漱石の「こころ」で、「私(=先生)」が下宿先の奥さんにお嬢さんをくださいと言ってからずいぶん長い距離を歩く場面があります。以前からこの足跡を辿りたいとずっと思っていたのですが、なかなか実現できずにいました。今日はちょうどいい機会ですので、国語科の先生方にネタを提供できればと、チャレンジしてみました。
まずは近所に下宿があったと言われている「伝通院」からスタートです。
ここから春日通りに出て東に向かい、東京ドームの横を通り抜けて行きます。
道なりにしばらく行くと「水道橋」に出るので渡ります。
ここから少し迷いました。道なりに行くと「神保町」なのですが、「猿楽町」は少し道からそれています。仕方がないのでウロウロしていたら、とても素敵な教会を見つけました。
もとの広い通りに戻るとありました。猿楽町は以前はこの通りに面していたそうです。
ここから「神保町」の交差点を「小川町」の方に左折して進むと、
「万世橋」に出ます。
この橋を渡ってすぐの大通りを左に曲がり、「昌平橋」という交差点を右折すると、「明神下の坂」があります。
途中の神田明神や湯島聖堂で本校3年生の合格を祈願したり、「東京科学大学はこんなところにあるんだ」とか思いながらこの坂を登ります。
しばらく行くと「本郷三丁目」の交差点に出ます。
目と鼻の先の東京大学見たさに心を引かれながらも、交差点を渡ってすぐの「菊坂の坂」を下ります。
途中に宮沢賢治の旧居跡の掲示がありました。
菊坂を下りきったら恐らく「小石川の谷」と思しき通りに出ます。
上野やここまでの途中の道もそうでしたが、東京は公孫樹の木がたくさん植えられていますね。ここの通りの公孫樹もとても美しかったです。
通りを途中で左に折れるとスタートした伝通院にゴールです。最後も登り坂ばかりだったので、やはり「小石川の谷」はこの通りなのかなと思いました。
今回歩いた時間は2時間ちょっと、距離は8km強でした。
それにしても「私」、皇居の大きさと比べても結構な距離を歩いたのではないでしょうか。
今回の散歩が生徒たちにとって、「奥さん」に「お嬢さんをください」と言ったあとの「私」の心情を理解する一助になれば嬉しいです。
この後、5時に東京駅に集合して帰阪します。