今回のテーマは「高校におけるインクルーシブ教育の在り方」として大阪大谷大学から小田浩伸先生をお招きし、ご講演いただきました。インクルーシブ教育システムは、国連総会で採択された「障害者の権利に関する条約」を受け、国内で法整備が進み、平成28年「障害を理由とする差別の解消に関する法律」が施行されたことから基礎的環境整備や合理的配慮が提供されるようになったとのことです。研修ではいくつかの事例を取り上げて「基礎的環境整備」か「合理的配慮」であるかを考える、また、生徒の困り感やわからないことによる不安を体験するなど、研修を受けている職員にとってはとても「わかりやすい」ことが実感できました。さらにインクルーシブ教育システムの新たな動向として、昨年度の4つのトピックスを紹介していただき、大阪府立高等学校の「通級による指導」についてもご講義いただきました。毎日生徒と対する教職員にとって、一人ひとりのニーズを意識すること、生徒や集団の実態把握、「わかる」授業づくりの大切さを再認識しました。
最後のスライドで〈すべての生徒の共通した願い〉として、・ほめられたい ・役に立ちたい ・自分の意思や気持ちを伝えたい ・学びたい(知りたい) ・挑戦したい、とありました。これは人としての共通した願いでもあるな、と思いました。
藤原 大