現在、コロナ禍による教育活動の制限は緩和されつつあります。しかし予断は許されません。今後も逆境に負けない、しぶとさで乗り越えていきたいと思います。
さて、今年の2月24日に始まったロシアのウクライナ侵攻は、未だ終息の兆しもなく、多くの命が奪われています。日本でも多くの言説が飛び交っています。
まず私たちがなすべきことは、戦争で命を奪われた人たちを心の底から悼むことです。その人たちも戦争が始まる前は、私たちと同じく、学校や職場に行き、家族や友人たちと泣いたり笑ったりして、普通に暮らしていたのです。その人たちの命と暮らしを銃弾や爆弾は一瞬にして奪ってしまったのです。
「こんなことはあってはならない」「許されてはならない」、と強い「怒り」を持つこと。これが二つ目です。
この二つは頭の問題や理屈ではありません。人としての心の深さ、豊かさの問題です。
三つめは戦争と人権との関係の理解と行動です。「人権を無視し軽んじることが、人類の良心をふみにじる野蛮行為をもたらした」と「世界人権宣言」にあるように、人権尊重こそが、戦争を防ぐ平和の礎です。
長吉高校は創立以来、人権尊重を核に多様性を大切にしてきました。今、私たちが戦争に対して最も身近にできることは、長吉高校を人権尊重の砦とすることです。具体的には、今まで以上に、互いの「違い」を認め、尊重し、つながり、協力しあう学校づくりを進めることです。
「悼み」と「怒り」、「誇り」を胸に戦争に立ち向かい、平和な社会を築きましょう。