(番外)大阪府庁にもヘルスキーパー置いてぇな

「校長はん、知ってまっか? 京都府庁内に付属の治療院が開院したそうでっせ」

「聞きましたわ、でも運営は業界団体がしていて、京都府立盲学校と京都視覚障害者センターと連携しているそうでんな。知らんけど」

「校長はんは前から大阪府庁でもヘルスキーパー雇ってくれたらええのになあって言ってましたな」

「せやねん。先週、府立支援学校PTA協議会で対府懇談会ってのがあって、そこでも視覚支援学校のPTAからの要望で大阪府庁でも福利厚生の一環で、ヘルスキーパー作ってくれまへんかってお願いしましてん」

「どないな答えでしてん。あきまへんってか?」

「大阪府では、視覚障がい者の雇用として電話交換手を58人も雇ってまっせって、去年と全く同じ答えでヘルスキーパーの「へ」の字も、理療科の「り」の字も出てきまへんでしたわ」

「知らんねやろな、ヘルスキーパーや理療科のこと」

「質問では理療科やヘルスキーパー、あん摩マッサージ指圧師のことを丁寧に書いてんで」

「そんなら、読んでへんねんな、中身を」

「北やん、それはあまりに失礼な言い方やで」

「すんまへん。でもな、校長はんの学校の理療科のアピールが弱いんとちゃいまっか? もっと大阪府庁や教育庁に出向いてあん摩の実習させてもろたらどないでんねん」

「ほかの県で実習させてもろてる盲学校があるしな、そこはワテも動きが悪かったな」

「せやで、やって、やってって言って、してもらうことばかり言うんやのうて、やらせて、やらせてって頼んでいかなあかん。それが営業や。もっと売り込んでいかなあかんで」

「そこは北やんの得意なとこやな」

「ワシはなにわの商人(あきんど)やさかいな。儲かってへんけど」

おわり