「コロナ差別を考える」

昨日、校長協会の人権教育特別委員会で「コロナ差別を考える」という研修を受講しました。講師は部落解放・人権研究所の代表理事をされている谷川雅彦氏。新型コロナウィルスが1月6日に中国の武漢で原因不明の肺炎が確認されてから、学校の臨時休業要請や緊急事態宣言が発出された中で、相次いで『コロナ差別』が生起したことを話していただきました。国内での中国人などへの差別・排除。クルーズ船乗客や家族等への差別・排除。感染者が出た学校に対しての差別・排除等。これらの差別事象に対する国や各都道府県の対応等。都道府県によってもその対応には大きな差があったことを初めて知りました。「自粛」という方針が非常にあいまいで強制力がない。「できる人とできない人」「する人としない人」が「できる人」「する人」という多数による「できない人」「しない人」という少数・異質の排除により『コロナ差別』がエスカレートしていったとの話もありました。最も印象に残ったのは、【ウィルスが差別を生むのではない。感染した感染しているのではとみなされることによって差別を受ける社会のあり方にこそ原因がある。差別をつくりだしているのは私たち一人ひとり】という言葉でした。もちろん感染症対策はしていかなければいけませんが、感染をしたことや感染したおそれがあること等を理由として、インターネット等を通じた誹謗中傷、差別的な言動、プライバシーの侵害は絶対にしてはいけないのです。