133期 鈴木 衿佳
プログラム
トビタテ!留学JAPAN(アメリカ合衆国 コロラド州)
日程
令和元年7月27日(土)~7月31日(水) ※2年生
主催・行事名
文部科学省
研修内容、感想
この夏、私は文部科学省主催の留学支援のための奨学金制度である「トビタテ!留学JAPAN」の高校生コース第五期生に選出していただき、アメリカへ二週間半の短期留学に行ってきました!今回は音楽プログラムへの参加を中心とした留学ということで、スポーツ・芸術コースでの選出でした。
今回の留学のメインテーマは「アメリカの中高生の夏休み体験」。どういうことかというと、夏の長期休暇中に宿題や部活動に追われる日本の中高生とは違い、普段はできない家の手伝いやサマーキャンプへの参加、その他いろいろなアクティビティにチャレンジするアメリカの中高生の夏休みの暮らしを、実際に体験してみよう、というもの。具体的には、現地の中高生が参加する音楽プログラムへの参加、現地での長期休暇の家の手伝いとして一般的である農業の体験、商店街での買い物や娯楽施設の視察、使用__そう、何か一つのことを極めている人が多いトビタテ生の中で、私の個性は「何でもやる!」ということでした(現に今も4つの部活動を兼部したりしています…笑)。
留学までの手続きは、日本のエージェント等は一切使用せず、現地の音楽学校やステイ先の農家さんに直接アポを取りました。エージェントを使えば安心で手軽かもしれませんが、使わないことでこの時点から海外で自立した学びをするための心構えができたり、金額的にもかなり安く済んだりと、メリットも多いのです。私は、エージェントに指定されたスケジュールで動くのでは自分のやることが制限されるのでは、という懸念からこのような形を取りました。
現地では、プログラム前後の3日間ずつ、農場経営をされている方のお家にステイさせていただきました。農場訪問及び畜産業の体験は勿論、ホストブラザーと現地の映画館に行くなど中高生が利用する娯楽施設の利用、視察も行いました。その他、周辺地域のドライブなどを通じて、ホストマザーとアメリカの独立の歴史や現在の政治について話し、実際に所縁のある場所に連れて行って頂いたりもしました。こういった議論は英語力向上につながるだけでなく、アメリカ人の価値観を知るのにもとても良い機会となりました。
メインイベントであるサマーキャンプは、コロラドの山の中にあるロッキーリッジミュージックセンターでの、現地の10代の学生向けのプログラムです。私は声楽専攻でクラシックやポップスのソロ、少人数アンサンブル、コーラスを学びました。13日間、音楽漬けの日々__苦労もありましたが、とにかく楽しくて充実したものでした。プログラム中、コンサートコンペティションやリサイタルも多々あったのですが、それらも全て積極的に参加し、色々な方からの講評をいただきとても勉強になりました。最終発表のコンサートでは、オーディションを経てコーラスでソリストに選んでいただくこともでき、大きな目的である歌唱技術の向上も果たせたと思います。今後は習い事の声楽やコーラス部、ジャズ研等でこれらの学びを活かしていきたいと思います。
また、サマーキャンプでの現地の中高生との生活ではアメリカという国の持つ様々な特徴によく触れられたと思います。例えば、言語。スペインにルーツを持つ友人同士はスペイン語を話し、フランス系の子もまた然り、そしてそれが極当たり前で、むしろそうでない人の方が少ないくらいでした。彼らは決して、英語までも上手に話せるというわけではありませんでしたが、それで物怖じするということは決してなく、むしろ積極的に会話に参加していたのも印象的でした。私もその姿勢を見習い、間違いを気にせず沢山会話するようにしたところ、最初は挨拶を交わす程度であった人達も、唯一の留学生である私に興味を持って話しかけてくれました。
日本の魅力を伝える活動としては、部活動で取り組んでいる合氣道と昔習っていた空手を通じた、日本の武道とそこに根付く精神の伝承、また、日本の音楽を伝えその認知度を調査する取り組み、その他私の趣味を活かしたお笑い文化やサブカルチャー、プロ野球についての発信を行いました。特にメジャーリーグをよく見るという友人は日本のプロ野球に大きな興味を示し、東京オリンピックを楽しみにしているという趣旨のことも言っていました。
また、私達トビタテ生の大きな役割の一つが、今後の高校生留学の促進です。これに繋がるエヴァンジェリスト活動として、現在私はいくつかの大きなイベントに携わらせていただいています。その一つが、関西トビタテフェスです。同じトビタテ生の仲間達と、独力で、高校生留学を、そしてトビタテの奨学金システムやそれによって掴んだ夢を広めていこうとしています。具体的には、留学報告会や写真展、書類添削会の実施など。留学を志す皆さんにぜひ参加してほしいイベントです。他にも、アニメーション制作や体験談をまとめたエッセー集制作、小学生新聞への寄稿、トビタテ説明会での体験談プレゼン等たくさんの活動を予定しています。それらを通じて、今後トビタッていきたい多くの皆さんの手助けができればと思います。