全国肢体不自由教育研究協議会北海道大会⑤

「伝えるのはいのち、繋ぐのはいのち」をテーマに旭川市旭山動物園統括園長である坂東元さんの基調講演がありました。 今回の講演では、旭山動物園が大切にしている「命と真正面から向き合う姿勢」についてお話がありました。動物が"その動物らしく生きる環境"を整えること、生まれる命だけでなく最期の姿も公表し、命の全体を丁寧に伝えていくことが紹介されました。愛情を注いでも必ず別れが訪れる中で、科学だけでは割り切れない判断に向き合い、その命にふさわしい最期を考える姿勢に、深い使命感が感じられました。 講演をとおして、ありのままの姿に素晴らしさを見いだし、価値を認めることの重要性を改めて学びました。これは肢体不自由教育にも通じる視点であり、子ども一人ひとりの存在そのものを尊重し、可能性を丁寧に見つけていく姿勢が求められます。 命に向き合い、違いを力として認め合う関係こそが、共生社会の基盤であることを強く感じた講演でした。