イタリアの食文化 1


イタリア、Firenze の1軒目と2軒目の下宿は2食付きでしたが、貧しい食生活でした。

1.  1軒目の下宿 (家賃850 Euro)
  朝はインスタントコーヒーを飲み、戸棚に入っているパンを取って冷蔵庫のハムとチーズを挟んで食べました。ところが、この家主さんは食べ物にサランラップも皿もかぶせず、猫が冷蔵庫を開けて中の物をあさることがありました。お昼は外食すると高いので、COOPでインスタントのリゾットを買って台所で作ろうとしたら、家主の高校生の娘に「下宿人はガスコンロは使ってはいけないのよ」と言われて、がっかり。夜もあまり美味しいものは出なかったのですぐにこの下宿を出ました。

2.  2軒目の下宿 (家賃800 Euro)
      極端にきれい好きの家主さんは電子レンジ以外使わしてくれず、コーヒーはインスタントではなかったけれども、前の晩に家主がmacchinetta (あるいはmocaとも呼ぶ)でいれたコーヒーを電子レンジに入れたものを翌日の朝に私が「チンする」自由しかありませんでした。朝食はクロワッサン一個で、夜は一度ゆでたパスタを何度も「チンして」出されました。ゴムみたいなパスタに、「もう食べられません」と言うと、「じゃまた明日食べて」と冷蔵庫にしまいました。この家主は、食べ物には皿を逆さまにして蓋代わりにしていたので、パスタはすぐに乾燥しました。家主は自分では摂食のためにパスタは食べない女性だったので、その不味さが分からなかったのです。ここで体重が5kgも減ったので、このままでは栄養失調で病気になると、又下宿を替わることにしました。

本当のイタリアの食文化を楽しめたのは3軒目の下宿でした。

3.  3軒目の下宿 (家賃380 Euro)
      学校の教務主任のお宅の部屋が空いていたのですぐに引っ越して、憧れの自炊生活を始めました。近所の八百屋やEsselungaというスーパー、それにCOOPに毎日買い物に行き、美味しい野菜にハム、好きな種類のパスタを買って、好きなように調理して食べました。サランラップも家主さんが買ってくれて、好きなだけ使えました。食事は付いてないはずなのに、家主さんは色々作っては「食べきれないから食べて」と料理のお裾分けがありました。さらに下宿人や知人の誕生パーティをやるから一緒に食べて、と休日の午後は家主さんのお御馳走をたくさんいただきました。

イタリアの食文化の素晴らしさを次のファイルでご覧下さい。

    ★ La Cultura Alimentare Italiana  イタリア食文化 1