(第6話)網膜色素変性症ってどんな病気?(その2)

「校長はん、第5話は中途半端なとこで終わって...、せやけど、学校は夏休みやな、ええなあ」

「北やんは年がら年中夏休みみたいなもんやがな」

「なに言ってまんねん校長はん、ワテは毎日働いてまんねんで、朝の6時から10時までと夕方の5時から8時まで、1日7時間利用者さんにはり打ってまんねんで。ただ昼休みが長いっちゅうだけや」

「せやからしょっちゅう昼に遊びに来るんかいな」

「それで前の話の続きはどないなってまんねん、色変のはなし」

「そやそや、子どものころ暗いところが見えにくいところから始まってんけどな、ワテの場合は20歳くらいまであまり自覚症状はなかってん。夜は見にくかったけどな。大学の時に、スキーに行て、自分でもよう人にぶつかるなって思ってたら、連れがな、お前人にぶつかっていってんぞって言われてん。その時初めて視野が狭なってんのに気づいてんわ」

「それまでわからんかったんかいな」

「わからんかってん。色変ってな、夜盲から始まって視野がだんだん狭くなっていく病気やねん。そんで最後は見えんようになる人もおるっていう病気や。わても、50歳くらいになったら見えんようになってるかもしれんって目医者さんに言われてたわ」

「今どれくらい見えてまんねん」

「50歳くらいまでは、それほど日常生活に困るほど悪くはなってへんかってんけど、ここ3、4年で急激に悪なってきてまんねん」

(次回へ続く)