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(第12話)視覚障がい専門教育は危機的な状況?(その1)

「校長はん、夏休みはどっか行ってきましたんか」

「どっか行ったとか、ワテの私的なことは、この学校の公共のホームページでは話されへん」

「そら、何んでや?」

「前に、ワテの見え方のことは話したけど、ここで上げんのは、視覚障がいと視覚支援学校のこと、それと視覚障がい教育のことだけや。ワテの私的なことが知りたかったらワテのSNS見ておくんなはれ。まだ、何も上げてへんけどな」

「上げてへんのんかい」

「これまでは、理療科のことを少し話してきたけど、これからしばらくは視覚支援学校の子どもの教育について話しをしますわ」

「子どもって、おらへんって前に言っとったけど、おんの?」

「そらおるわ。いくら少のぉなったっちゅうてもおるんやで。そのためにもな、視覚障がい教育ってのは絶対に残さなあかんねん」

「そうや、点字は絶対に必要やで。ワシは小学部から専攻科までこの学校で育ったから、視覚障がいの専門教育が大事やちゅうのはようわかっとる。ただ点字が読めたらええっちゅうもんとちゃうで。計算のためのそろばんや図形は点図、理科の記号、英語の点字などいろいろ教わったで、それに点字楽譜ってのもあったなぁ」

「北やんはここで学んできたからな。でも、これが危機的な状況なんや。」

「なんでや」

次回へ続く