「そんで校長はんは、盲学校に入ってよかったでっか?」
「そらよかったで、お金がただっていうのもあるけど、それよりも暗いって勝手なイメージ持ってたけど、盲学校の生徒ってめっちゃ明るいやん」
「そうや、わしみたいなんばっかりや」
「それよりも、みんな全く見えへん人ばっかりかと思ってたら、結構見えてる人が多いのにびっくりしたな」
「そやな、全盲の人もおるけど、弱視の人もおるさかいにな」
「それに一番よかったんが、安心感ってのがあったことやな。その頃は今に比べるるとよく見えてたけど、視覚障がい者の特性やろな、見えへんことを隠そうとするの、ワテもそんなところがあったから晴眼者(普通に見えている人)の中で仕事をするのに結構いらんところにストレスを感じとったなあ。それがのうなったんで、すごい楽になったわ」
「それは盲学校に来た人はよく言いはりまんな。わしが今生活できてんのも盲学校のおかげや、わしは府盲...、やのうて市盲(大阪市立盲学校)のおかげと感謝しとる」
次回に続く