7月12日 防災安全点検&クリーンピック 1

 夏らしい晴れやかな空のもと、82名のみなさまにご参加いただき、防災安全点検とクリーンピックを実施いたしました。

 最初に、136期役員でもあり防災士のNさんから、防災安全について丁寧なレクチャーを受けました。

 北野高校のすぐそばには淀川が流れています。もし台風や大雨で堤防が決壊したら、地震によって津波が来たら...そんな想定のもと、Nさんが校内や塚本駅前、十三駅前で、長い棒を持って水位の目安を示す写真も示してくれました。そこには、もしも大きな水害が起きた場合、備蓄品を置いているセミナーハウスには近づけなくなる可能性があることもはっきりと分かる内容でした。

 生徒たちは日頃から避難訓練を行っており、教室からグラウンドへの速やかな移動が確認できていると、校長先生のブログにも紹介されていました。しかし、これは災害発生直後の"初動"にすぎず、実際に災害が発生した後は、グラウンド集合後に校舎の安全が確認できれば3階以上の教室かホテルプラザオーサカの3階から19階へ避難し、そこから6時間待機、その後に下校準備に入る見通しとのことです。ただし、実際に水が押し寄せてくる状況では、公共交通機関が麻痺し、北野高校から外に出ることすら困難になる可能性が高いと想定されています。さらに、「備蓄品は誰が取りに行くのか」「備蓄は十分か」といった具体的な疑問もあがり、学校側に確認すべき事項が複数浮かび上がりました。

 ここで、"自助・共助・公助"という防災における三つの視点が重要になります。まず「自助」は自分自身や家族の身を守ること、「共助」は地域やコミュニティで助け合うこと、「公助」は市町村や消防、警察、自衛隊といった公的機関による支援です。でも府立高校のPTAと防災活動は、このいずれともしっくりこない感があります。そこで北野高校PTAができる"PTAによる防災活動"は何かを考えたところ、生徒たちが安全に学校生活を送れる環境を確認し、可能であればそれを整備していくことができるのではないか、との結論に至りました。

 今回はPTAによる防災安全点検がどのような観点で行うのかをNさんから説明を受け、11チームに分かれて普通教室や避難経路となる廊下・階段、さらに日常的によく使われるロッカールームの点検を実施しました。この活動は一昨年度から始まりました。これまで使用していたチェックリストを見直してリニューアルを図り、今回は多くの目で細やかに点検できたと思います。

 ご参加いただいた皆さんは熱心にチェック項目をこなし、点検終了後には防災安全委員の方々による振り返りが行われました。その場では防災士のNさんからフィードバックもいただき、多くの具体的な意見や写真が共有されました。「逃げ道を確保するには整理整頓が必要」「本棚や掃除用具入れなど固定されていないものは危険」「物を上に積まないようにするべき」「教室で過ごすための一時的な食料はどうするか」など、とても参考になる声が多数寄せられました。

 最後に、「最も大切なのは"自助"である」とNさんが強調されました。自分の身は自分で守る。その意識を常に持つことが大切です。日頃から子どもたちと「もし災害が起きたらどう行動する?」といった話題を共有しておくことが、防災意識の土台となるでしょう。

 そして、この「災害にあったらどう行動するのか」という視点に立った、防災安全に関する活動を10月25日に予定しています。みなさまのご参加を心よりお待ちしております。