第1回学校運営協議会報告

令和元年度 大阪府立箕面支援学校 第1回「学校運営協議会」報告書

日 時

令和元年7月5日(金) 10:00~11:30(本校校長室にて)

出席者

協議会委員

職名等

学校事務局

校務分掌等

山本 智子

皇學館大學 教育学部

准教授

早野 眞美

校長

阿久根 賢一

社会福祉法人 福祥福祉会 理事長

木村 宗一

教頭

岡本 民江

吹田市立わかたけ園

園長

田口 登志子

教頭

千馬 外代美

本校後援会 会長

古川 義文

事務長

髙田 浩行

宝塚市社会福祉協議会

地域支援部 総合相談支援課課長 兼 自立生活支援センター長

藤嶋 耕治

首席(中学部付)

事務局長

村田 文代

本校保護者

植野 耕司

首席(小学部付)

稲野 早苗

首席(高等部付)

李 容司

首席

保健主事

下野 広文

小学部主事

福山 大吾

中学部主事

北村 直樹

高等部主事

おもな

テーマ

「平成31年度 学校経営計画について」

協議内容

の概略

1.学校長挨拶

2.自己紹介

3.学校運営協議会について

4.本年度会長および副会長の選出(→会長、副会長より挨拶)

5.校内見学(学校概要の説明)

6.協議事項

・平成31年度 学校経営計画について

7.事務局より諸連絡学校長挨拶

協議内容

質疑応答

提言等

【校長挨拶】

昨年度に引き続き、今年度も委員の皆様からのご意見を取り入れながら学校運営を充

実させていきたい。

【学校運営協議会について】

「本校学校運営協議会実施要項」の確認。

【本年度会長、副会長選出】

会長:山本 智子委員、 副会長:阿久根 賢一委員が選出。

【校内見学(学校概要の説明)】

3階~1階までエレベーターやスロープ等で移動しながら校内施設の見学、各学部授

業の様子、およびプールで行われていた高等部スポーツ大会の見学。

【校内見学を終えての質問・感想等】

<委員A>

「早期療育」という観点で、訓練施設のPT・ST・OTとの連携はどのように実施しているのか。

<事務局A>

例えば小学部では、保護者を通じての取り組みの共通認識を持つことはもちろん、夏季休業中に「訓練見学」という形で児童が日頃通っている訓練施設に同行し、訓練の様子を見学する機会を設け、日々の取り組みにいかすことで連携を図っている。

<委員A>

 我が子の経験談だが、「衣服の着脱」について、訓練施設と学校とでしっかりと連携して取り組んでいたことで、その当時にはできなかったことが学校卒業後にできるようになり、「あきらめずに取り組んだことが数年後に花開く」といったことを実際に体験した。ぜひ、訓練施設との連携を大切にして「時間がかかることではあるが、あきらめずに取り組んでいくこと」を大切にして取り組みを進めていってほしい。

<委員B>

高等部時間割金曜日の「LHR」ではどのような活動をしているのか。

<事務局B>

 行事に向けての事前・事後学習やクラスでの活動、清掃活動等をしている。

【学校経営計画について】 ※詳細については、本校HP参照。

<校長より>「平成31年度学校経営計画」についての説明

1.「児童生徒の一人ひとりのニーズを踏まえた教育活動の推進」に関して

・キャリア教育の視点に立って「個別の教育支援計画」を保護者とともに作成し、有効活用していく。また、「全校教育課程委員会」でも教育課程の見直しを進め、小・中・高の各学部を通じて一貫性のある教育課程の編成を目指していく。

・『どこでもカフェ』は3ヵ年計画で進めており、今年度が3年目となる。この取り組みを通じて、一貫性のあるキャリア教育を推進していく。

・「効率的・機能的な運営組織の構築」については、「働き方改革」の観点から取り組みを進める。

2.「支援教育に関する高い専門性と授業力の向上」に関して

・教員の専門性、授業力をさらに向上させていきたい。また、初任期教員および支援教育経験の少ない教員に対する支援としては、首席と指導教諭が講師になって「スタートアップ講座」を開講する。

・新学習指導要領に対応する「シラバス」(各教科・授業の年間計画)を作成中である。

・府の「学校経営推進費事業」に選定された。『パワー自立活動・プロジェクト』と称して、「パワープレート」等のフィットネス機器を導入した自立活動を推進していく。

3.「保護者や地域に信頼される開かれた学校づくり」に関して

・学校HP(情報発信)のさらなる充実を図る。

・リーディングスタッフによる地域相談支援活動を進めていくことはもちろん、校内支援についても「お悩み相談BOX」を設置して、さらに充実させていきたい。

4.「安全で安心な学校づくり」に関して

・今年度初めての取り組みとして、大災害時の保護者『引渡し訓練』を実施する。高等部については、5月に実施した。小中学部は9月に実施予定。

・国事業の「学校における医療的ケア実施体制構築事業」についても、昨年度に引き続き取り組みを進めていく。また、今年度初めて『主治医向け学校見学会』を開催する。

【質疑・応答】

<委員C>

 『どこでもカフェ』を出店する際、コーヒー一杯の価格設定についてはどのように考えているのか。この事業では利益が出ると会計処理が難しくなるのか。

<事務長>

 高等学校の文化祭時に出店する模擬店の考え方と同様、材料費が減らない程度の価格設定が妥当と考えている。

<委員C>

 「障害者差別解消法」の観点からも、市販の同等のコーヒーの料金と比較して、箕面支援学校が提供するコーヒーが安過ぎることがあるならば、購入する方にこのプロジェクトの趣旨を理解していただけるような工夫をする必要がある。

<事務局C>

 お金のやり取りの指導というも、扱いやすくするために「ワンコイン」で販売できればと考えている。

<委員D>

私どもの法人でもパン等の製造・販売をしているが、お客様に「情で買っていただく」のではなく、「本当に美味しいものを市場価格でどれだけ買っていただけるか」を追求していくことが大切であると考えている。適正な価格設定をしていくこと、子どもたちが頑張ったことが対価としてしっかりと返ってくることが、結果として子ども達にとっての良いトレーニングになるのではないか。さらに言えば、経験値によってレベル別・ステージ別体験型の取り組みにしていく観点があってもよいのではないか。

また、移行支援の観点から、卒業後に向けた連続性のある取組みにしていくことも大切である。卒業後のつながりをどのように確保していくかは大きな課題である。日頃から学校での取り組みを知る・学ぶ機会を作り、可能な範囲で情報をオープンにしていくことができれば、後々の地域の事業所等とのつながりを深めていくことができる。

<委員E>

就学を控えた保護者にとって、学校での給食が大きな関心事になっている。とろみ剤の種類や形状・段階食対応について。昨日の学校見学会でも給食の時間を見学できてよかった。

<委員A>

 『どこでもカフェ』の取り組みに感激している。私自身もコーヒーは適正な価格設定をするべきと考えている。

また、卒業後の進路の中でも特に就労に関して、「就業についてのアセスメント」を校内で容易に実施することが可能になれば、実習等の負担も少なくなり、よりスムーズに就労移行できるのではないかと感じている。

 また、家庭教育支援についても、地域の専門機関と学校とでしっかりと連携して取り組んでいってほしい。

<委員B>

 進路情報についても、保護者の関心は非常に高い。学校卒業後にどのようなサービスが利用できるのかをまだまだ知らない保護者が多いと感じている。学校としてもしっかりと情報提供していってほしい。

<委員F>

 今回の『引渡し訓練』を5月に初めて経験して、計画を知った当初は訓練(大災害時の想定)の必要性について疑問に思う部分もあった。しかし、千里山交番襲撃事件や川崎のスクールバス襲撃事件等が発生して、災害時に限らず何か事件が発生した場合には「すぐに学校に保護者迎えに来てください」ということになるので、日頃からの備えが大切だと改めて感じた。

 訓練の実施方法については事後アンケートにも記載させていただいたが、自家用車の名札や引渡しカード等も大切であるが、最終的には保護者に確実に引渡しを実施できるよう、日頃から顔と顔を合わせて、すぐに誰と分かる関係性の構築が大切だと感じた。

 また、地域との連携に関して、医療・教育・福祉のどれが欠けてもいけない。それぞれが連携する際のパワーバランスが重要ではないかと感じている。

<委員C>

 「高い信頼性の組織」についての研究というものがある。大切な観点として、「個人の責任ではなく、役割として引き受ける(責任を負う)」こと、「感情で処理するのではなく、組織として処理すること」等が挙げられる。組織として成熟していくためには、学校と保護者とがそれぞれに風通しの良い関係性を構築できることが大切である。お互いに気遣いができるような関係性を大切にしていってほしい。

【事務局より】

次回は、今年度の重点取り組みについて進捗状況をお伝えする。今回の報告書については会長に確認していただいた後、本校HPにてお知らせする。