盛夏はこれから 秋の成果の備えは今から
先日、ファームワークコースの実習を見ようと畑へ行きました。猛暑の中、全身汗だくで作業をする姿に「考えてすすんで動く」ことが自然にできるようになった生徒の成長とともに本校の柱となる授業として3年間積み重ねてきたものが充実してきていると感じました。
畑には、ずいぶん背が高くなったとうもろこしをはじめたくさんの種類の野菜が根を張り茎を伸ばし気持ちよく葉を広げて暑さに負けず育っています。これは3学年のファームワークコースの生徒と先生たちがチームとなって水やりや日ごろの手入れを休まずに続けてきたからこそだとうれしい気持ちになりました。
そのような中、見つけました!野菜の花々。蔓を伸ばすへちまの黄色やひょうたんの白い花、もう少し花が大きく黄色も濃いかぼちゃ、珍しいと思ったのはじゃがいもの小さく白い花。そして私は初めて見た落花生の黄色い花と綿の白や薄桃色の花など。この時期、畑には花もあふれています。
今、養分を蓄えて、やがて来る秋に大きな実をつけることができるよう野菜も静かに厳しい暑さとたたかっているように見えました。がんばれ野菜たち、この夏にどれくらい成長するのか。そして秋に収穫する生徒たちの満足げな顔が今から楽しみです。
ひるがえって、私たちは日ごろの生活でともすれば急ぐことが多く、じっくりと一つのことに取り組む機会が持ちにくいように思います。普段に比べ時間がある夏だからこそ、できることにじっくり取り組んでほしい。例えば、本を一冊読み通す。文章を書いたりモノを組み立てたりする。家族や友だちのために決めた手伝いをやり通す、など。
さあ、いよいよ夏休み。この夏に十分力をつけ、休み明け後半の学校生活で大いに活躍し、色や形は見えなくてもずっしりと体にこたえるたくさんの収穫を手にしてほしいと願います。
アビリティあふれる 笑顔こぼれる
今月8日、『アビリンピックおおさか2017』(平成29年度大阪障がい者技能競技大会)が開かれ、本校から出場した選手3年生男子3人が見事、金・銀・銅の各賞を獲得しました!
種目はそれぞれ「喫茶サービス競技(模擬喫茶店における飲料接遇サービス)」、「パソコンデータ入力競技(アンケート入力、伝票修正や帳票作成)」、「ビルクリーニング競技(カーペット清掃や床・机上清掃)」で制限時間の中、いかにパフォーマンスを発揮できるかを競いました。前に並ぶ審査員に加え、出番前後の選手たちや応援の方々と、多くの人の注目がある中でのいわば"個人競技"。緊張感を克服し、学校の「専門教科」や「共通」の授業で身につけた実力を発揮できるかが勝負の分かれ道になりました。見ているこちらもドキドキしましたが3人は見事!すばらしい結果を得ることができました。1年生の時から続けてきた"働く力"を十分に発揮し、それが評価されたこの日の経験が大きな自信となったことでしょう。
それは先生たちも同じ。外部から専門家を招いて教わりながら生徒といっしょに体を動かし指導法を身につけようと努力してきたことが間違ってなかったと確信できました。終わってほっとして選手と家族、先生たちの笑顔がこぼれました。
今回は、1・2年生からも応援メンバーを募りました。先輩の真剣な様子を見て会場の雰囲気を感じ「やってみたい」との思いを強くしたことでしょう。
今年度、第1期生が初めて参加したこの大会。これから出場希望者が増え、規定人数の選手を決めるために校内で競技会ができるようになるといいなと思いました。