秋が深まり 喜び鈴なり
季節を動かす雨が降るたびに気温が下がり校内の木々の葉が色づいて晩秋を感じさせるようになりました。
10月中旬から後期が始まって1か月ほど。これまで一人ひとりが準備し練習をくり返しながら蓄えてきたものがこの時期に実を結んだ喜ばしいニュースが続いています。
アジアユースパラ水泳競技 日本代表に選出!
まず、今月1日、日本パラリンピック委員会より3年生の髙木 紗知さんが12月10日から13日にUAE(アラブ首長国連邦)の首都ドバイで行われる『2017アジアユースパラ大会 水泳競技』の日本代表に選出されたことが発表されました。日本選手団86名そのうち水泳選手22名の一人です。
髙木さんは、本校水泳部で練習しながら「大阪およごう会」のメンバーでもあり、本校入学前からもずっと地元のスイミングクラブで週5日の練習に励んできました。これまでは思うように記録が伸びなかったり大会の順位が上がらなかったりして悩んだこともあったようですが、くじけず努力を続け今回の選出をつかみ取りました。
学校では先日、生徒会主催の壮行会を行い、同級生や後輩から応援メッセージを贈りました。国際大会ではありますが、普段どおりリラックスして力を発揮してほしいと思います。生徒はもちろん教職員も全員で応援しています。
全国大会で大活躍!
10月28日から30日まで愛媛県で行われた『第17回全国障がい者スポーツ大会 愛顔(えがお)つなぐ えひめ大会~君は風 いしづちを駆け 瀬戸に舞え~』に、2年生2人(陸上競技、卓球)、3年生3人(水泳、陸上競技、バスケットボール)がそれぞれ大阪代表として出場し、見事に全国で優勝、あるいは2位など立派な成績を収めました。
雨が降る中で開会式を行うなど天候には恵まれず競技に向けコンディションを整えるのも大変だったでしょうが部活動で心身両面から鍛えた力を十分発揮してよい結果を得ることができ本当によかったです。全国大会に出場することはすごいことですが大舞台で普段の実力を発揮できることもすばらしいことです。大きな自信になったことでしょう。
全国大会に出場した5人は、それぞれに感じた全国大会の雰囲気をぜひ学校に伝えてほしい。そして、アジアユースパラに出場する髙木さんは、日本とは違う世界の人や文化をいろいろなところで感じ取り、帰ってきたらぜひ聞かせてほしいと思います。
なにわのアスリートたち、大きな世界に飛び出しています!
笑顔はじける修学旅行
また、10月25日から27日までには2期生にあたる2年生が修学旅行に出かけました。
昨年度の1期生と同じ東京方面、東京ディズニーランドをメインとする行程です。
本校の修学旅行の特色は、昨年度もそうでしたが、宿泊するホテルでのサービスに関する研修が組み込まれていることです。初日にホテル到着後さっそく3時間以上の研修。ホテルツアーでバックヤードなどを見せていただき、ベルボーイ・ハウスキーパー・飲料サービス・サービス介助・対人マナーのグループに分かれて実習しました。実技を伴う研修を通し、ホテルで働く人々の身だしなみや言葉づかいなどのマナーやルール、そして徹底してゲストのことを考えるホスピタリティなど、これから学校で接客の学習に生かせることを多く学びました。
2日目は待ちに待ったディズニーランドでグループ別にはじけた一日を過ごしました。ここにも仕掛けがあってアトラクションなどを楽しみながら途中にディズニーキャラクターを見つけサインをもらい一緒に写真を撮ると得点となるラリーを行いました。何と!私もその「キャラクター」の一つ、たくさんのお客さんの中で本校生徒のグループに出会うとサインと写真を求められ私はニコニコで応対しました(まわりの人は「あの人誰?」と思ったことでしょう...)。
3日目はスカイツリーと都内各所をグループ別に散策。3日間、2年生と過ごし普段学校では見ない顔や様子を見ることができました。
旅行中、思いきりの笑顔とともにちょっとだけ涙もあったこと、エレクトリカルパレードで次々登場するキャラクターに手を振っていた生徒の姿など、よい思い出がたくさんできました。その中でも3日目のグループ別散策で浅草に行ったときのこと。私のグループは、仲見世通りから境内に入り、お参りしてからおみくじで運だめしをして評判のメロンパンやおみやげを買い、と目的を持って行動したのですが、予定していたことを終えてグループ全員が集まったときには全体で東京駅に集合する約束の時刻から逆算するとギリギリ!ドキドキしながらみんなで案を出し合った結果、東京メトロ地下鉄に乗り神田で乗り換え山手線で東京に向かうことにしました。途中、階段を駆け上がり、走りながらではありましたが大阪の地下鉄や環状線と比べてどっちがいいか言い合ったりしながら必死で先頭についていき何とか東京駅日本橋口到着。見事に時間内セーフ、忘れられない思い出になりました。
経験深まり 自信持つとき
10月23日から今月初旬まで、3年生が学年全体で行う現場実習としては最後の実習を行いました。1年生のときから数えて7回目の実習、3年生になり夏休みに実習に行った生徒からすれば8回目、9回目の実習になりました。
今回の実習はもちろん卒業後の進路につながる実習です。実習先には来年度から職場に加わるメンバーとして生徒を見ていただきました。結果的には生徒の持つ課題だけではなく相手方の都合によっても今回の実習が進路につながらなかった生徒がいる一方でほぼ内定の返事をもらってきた生徒がいます。
実習先のある会社から「あと数日で実習が終わりますね。いなくなったら寂しくなるなあと従業員で話をしているんですよ。事細かく言わなくても指示したこと以上の仕事をしてくれるし、この職場にいてくれることが他の者にも励みになっています。」と言われた生徒があります。会社からこんな風に言われたよ、と生徒に伝えるととてもいい笑顔で少しはずかしそうに「そうですか」と答えましたが、その表情を見ながら、1年生の時から毎回違う職種・職場、違う人の中で実習をくり返しながら、この生徒が努力してきた結果だと感じました。
学校生活も残り半年を切り、これからは必要な生徒が個別に実習をします。3年生一人ひとり状況が違い、これから実習をする生徒は焦る気持ちも出るでしょうが、これまでの自分の努力をしっかり認めて自信を持ち、人と比べることなく落ち着いてすべきことを確実にこなしてほしいと思います。全員の進路決定に向け学校全体でラストスパートです。
学校説明会・見学会
11月に入り6日・7日には中学3年生を対象に学校説明会・見学会を行いました。夏休みのオープンスクールに来ていただいた方も多いかと思いますが、今回も生徒・保護者・学校の先生、2日間で220人ほどの参加がありました。
参加者からの感想で「どこで会っても生徒が元気よくあいさつしてくれてうれしかった」「入学試験を受けようか迷っているが今日授業の様子を見て憧れのような気持ちが高まった」「入学したらうちの子も自立に向かってがんばれそうな気がする」など、私たちに自信をくれる言葉をもらいました。まだまだ課題は多いですが、これらの言葉を励みに一日一日の積み重ねから実績や伝統といわれるものを作り出していきたいと思います。