(番外)万博で北視覚の紹介をしてきましてん

「校長はん、昨日、万博に行ってたらしいでんな」

「行っとったで、イベントで北視覚の紹介をしに行ってたんや。何で知ってんねん」

「市っちゃんに聞いたんや。北視覚の校長がステージの上で学校の紹介しとったでって」

「そうや、しとったで、ところで市っちゃんって誰や?」

「市の助くんって言ってな、ワシの小学部からの幼馴染や」

「あの会場におってんな」

「ははは、校長はんの学校紹介の話、すべってたらしいでんな」

「え?すべってへんで、どこがやねん」

「一番初めに『みなさーん、視覚支援学校って知ってまっか』って、会場の人に声かけたら、会場にいた人はほとんど盲学校の卒業生やったそうやんか。みんな『知っとるわ』って言ってたらしいで」

「ああ、そやった、そやった」

「そんで、しゃあないから『大屋根リングの皆さーん、視覚支援学校って知ってまっか』って」

「だいぶ離れとったからな、反応分からへんかったわ。...ほっとってくれ、何でそんな細かいところまで北やんに報告しとんねん、その市っちゃんってのは」

「市っちゃんは、歩くスピーカーやさかいな。今度、校長室に連れて来たるわ」

「別に連れて来んでもええわ(ワテかて忙しいんやで...心の声)」

「そんなこと言わんと、まあ、今度連れて来るわ」

「せやけど、万博ではな、色々なイベントやってて、ワテが出る前のイベントに2,3年前に高等部を卒業した山ちゃんトリオが出てましたんや。ちょうどワテらが着いたとき、終わったばかりやったんで、どんなんやってたか見ることはできへんかってんけど、その後の視覚障がい者カラオケ大会で一緒に『世界に一つだけの花』を歌ったんやで。3人ともめっちゃ元気にしとったわ」

「ワシはその子ら知らんけど、後輩の卒業生が元気にしとるのはええこっちゃな」

「それに、うちの理療科の卒業生もようさんおって、昼からこの暑い中、マッサージのイベントをしとったで。会社の中で店長を任されてる人が何人もおって、みんな活躍してんねんなぁって思ってうれしかったわ。...ところで、市っちゃんって何してはる人?」

おわり