六甲おろし

 ようやく春の温かい一日が巡ってきました。今年の4月は寒い日が多かったですが、季節は確実に前進していることが実感できました。桃陰の杜に不思議な形の実?をつけた木がありました。

おや、解説が掛かっていますね。なるほど。生物研究部の人、ありがとう!

 さて今日は昨日見たテレビの話をしましょう。普段は見ることのできない時間帯に家にいましたので、連続テレビ小説を視聴しました。夏の甲子園の入場曲と言えば誰もが思い浮かべる「ああ栄冠は君に輝く」の作曲者、古関裕而さんがモデルの「エール」という番組です。

 大阪の人ならだれもが口ずさむことのできる歌、「六甲おろし」も古関さんの作曲です。皆さんは歌えるかな?

 ドラマのあとに5分でそういった有名な曲をエピソードとともに紹介する番組があったので、興味深く拝見しました。ゲストは、あの阪神名物男の川藤幸三さん。引退からもう20年以上が経ちますが、相変わらずいい味を出してます。

 なかなか深みのあることをおっしゃっていたので、紹介します。現役最後の3年間は代打として活躍、熱い人柄にファンの多かった川藤さんらしい言葉です。

「三振なんて当たり前や。
 普通のしょうもない凡打でもアウト、三振もアウト。
 でも終わってからが大事や。
 アウトになったって、三振しようが、胸張って帰れば、明日があるんや。
 負けて、下向いて、背中まるうして帰ったら、明日なんてあらへん。」

 若い時に怪我をしてベンチを暖めることが多かった川藤さん。決してスマートではなかったけれど、ムードメーカーとして、チームメートだけでなく、観客の心も暖めてくれた選手でした。

 誰しも、いつもいい結果が出るとは限りません。全力を出した結果であれば、胸を張っていけ、そうすればまた明日というチャンスが来るという「エール」ですね。

 4月も今日で終わり。よし、明日も胸を張って行こう!

 令和2年4月30日 学校長。