いやーっ一気に読んでしまいました。道上尚史の『日本エリートはズレている』という本です。めちゃくちゃおもしろい!最後の最後までおもしろい!そこに書かれているのは、著者が自ら体験したことばかりだから、ものすごく真実味があり、鬼気迫るものがある。著者の危機感がひしひしと伝わる!
あっ、すいません。あまりの面白さに自分の感想を先に述べてしまい、本の紹介をすることを忘れました。改めて紹介します。道上尚史著の「日本のエリートはズレている」という角川新書の本です。何が書かれているのかというと、著者は現役の外交官なので、著者の赴任先(主に、韓国・中国、中東・ドバイ)での体験とその体験からくる彼独自の日本に関する分析です。2017年1月10日に発売された本なので、年明けに一度本屋で見かけたのですが、どうしても気になって買ってしまいました。何故かというと、本の帯に「ダイナミックに動く世界で時が止まっているのは日本だけ?」という文章。オッとおもって目次をみると、これは読まないといけないと、即行買いました。なぜなら、以前池上氏の番組でドバイの特集をやっているときに、「ドバイに進出しているアジア企業は、中国と韓国、日本は明らかに少数派」という現地レポートを彼が伝えていたからです。公務員で海外経験がほとんどない私にとっては、「ウソ!ホント?ナンデ?」という疑問符がつくばかり。でも、この本を読んで、全て納得しました。そして、世界における日本の地位の低下をまじまじと実感させられました。
少し書かれているエピソードを紹介します。
・ドバイの国際展示会、日本企業の存在感は想像以上に小さい。展示面積は中国やイギリスの10分の1以下
・日本のエリートは今も「日本が一番」という幻想の中にいる
・来日した中国の高校生の感想
「日本人は英語ができないと聞いていたが、これほどとは思わなかった。自分たちは英語で一応やりとりができるが、日本の高校で英語を話せる人はクラスに1名しかいなかった」
もう、書きたいことはやまほどある、知ってほしいことは語りつくせないほどある。それがこの本です。これからの日本を背負う若者は必読の本。内に籠るな!世界の現実を直視しろ!そんな著者の悲痛な叫びを是非受け止めてほしい!