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クエストエデュケーション!東京に向けたプレゼンテーション開催!

1月10日、総合的な学習の時間にクエストエデュケーション(以下、クエストと表示します)の最後の取り組み、各クラスの代表によるプレゼンテーションが行われました。今年のクエストは、「困っている人を助ける」というソーシャルチェンジに取り組みました。各クラスの代表のテーマはこんな内容です。

クラス チーム名 取り組んだテーマ(助けたい人)
1組 ケチャップ 飢餓で苦しんでいる人
2組 みけみみこ 授業中寝てしまう人
3組 ちゃー班 いじめられている人
4組 TOTO トイレに携帯を落とした人
5組 Let's go Tokyo 性的マイノリティの人
6組 この広い世界に何億という人の中で
奇跡的に集まった5人
老人
7組 KIRA★RIN 子どもを連れている人
8組 平和主義 いじめられている人

今回のプレゼンテーションは、自分のクラス以外を順に回って、約3分間で行うというもの。私は、1年8組で見学していましたので、8組以外のプレゼンテーションを見ました。写真は、その様子です。

今回のソーシャルチェンジは、「誰を助けたいか?」という課題も自らが設定します。去年のクエストでは企業からミッションが与えられましたが、今回は自らが自らのミッションを見つけるところからの開始です。プレゼンテーションを聞いていると、各班のテーマ設定は、それぞれ違いますが、「どのように助けるか?」という点で、共通していることに気づきました。それは、

「入口は違えども、それぞれの班は社会問題を良く調べ、その問題に真摯に向き合い、自分たちなりの解決策を模索し、さらに自分たちの答えについてもその問題点や課題について検証している」

という点です。このように、身近な問題から大きな問題まで、関心のある課題に対して調べ考えることで、世の中の事に関心を持ち、自らの将来のミッションを見つけるきっかけになってくれたらと思います。
さて、今後の飛躍のために一つアドバイスをしておきましょう。一つの班を除いて、プレゼンテーションで用意した原稿を読んで発表するというパターンでした。まだまだプレゼンテーションの経験が浅いので仕方がないと思いますが、プレゼンテーションでは原稿を読んだりしません。自分の言いたいこと、わかってほしいことを相手に伝える、その熱意を伝えるのがプレゼンテーションだからです。ですから、言いたいことは頭の中と心に全てあるという状態です。原稿はあくまでも、困ったときのヘルプです。
1位を獲得した8組のプレゼンテーションは、原稿を見ずに、みんなの方を向いてできていたようですね。私はそのプレゼンを見ることができなかったので残念ですが、やはり原稿を読むのと見ずに行うのとでは、全然インパクトが違うのだと思います。
約半年に渡って取り組んできたクエスト、ソーシャルチェンジ。如何でしたか?この取り組みのねらいは、世の中には、「正解」なんてない、直ぐに見つからない問題はたくさんあるということ、その問題に「正解」ではなく「最適解」を出すためにチームで挑むということです。そして、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力を養っていくということです。私は、この取り組みが、1年生の段階で終わってはダメだと考えています。2年生に向けて形を変えて継続されなければならないと考えています。

それでは、2年生ではどのように形を変えるのでしょう?それは、

「自らのキャリアを考える」

ということです。これこそ、「正解」なんてありません。キャリアというとすぐに「職業」をイメージするかもしれませんが、最終的には職業選択に行き着いても、それまでに考えることはいくらでもあります。まず、2年生では自分が譲れない生きかたや大事にしたい生き方を見つけてほしいと思います。これを専門用語で「キャリアアンカー」と言います。船を係留する錨のことですね。自分が絶対譲れない「錨」を見つけることです。これは、自分ひとりで考えていても見つかりません。いろんな情報を得て、いろんな人の生き方に触れて、色んな本を読んで、刺激をうけてこそ見つかるものです。
今年の2年生は、色んな新しいことにチャレンジしました。去年から始めたクエストエデュケーションの成果だと思います。一つは、6月に参加した「夢ナビライブ」。大学の研究・教育内容について知ろうという取り組みです。もう一つは、秋に実施した「仕事を知ろう」です。これは、仕事そのものを知ることも大事ですが、その仕事に従事している人が、どんな気持ちでその仕事に意義を感じているかの「錨」を知る取り組みです。
来年は、この取り組みに加えて、修学旅行でAPU、立命館アジア太平洋大学の留学生との交流を行います。私は、この交流を単なる異文化交流に終らせたくありません。留学生の「錨」を学んでほしいと思っています。彼らが、なぜわざわざ日本にまで来て大学で学ぼうと思ったのか、そして学んだ後にどのように人生を送ろうとしているのか、その「錨」を学んでほしいと思います。
最後に東京行きの切符を手に入れた8組のチーム平和主義さんたち、東京での活躍を期待しています。全国の高校生を圧倒するパフォーマンスを期待しています!