センター試験に向けたアドバイス

 1月19日・20日と大学入試センター試験が行われます。今日を入れてあと11日後です。布施高校では、年々センター試験を受験する生徒が増え、多くの3年生が受験をします。そこで、私から「センター試験直前のアドバイス」をしてみたいと思います。役立つかどうかは、最後まで読んでから判断してください。

 まず、アドバイスに入る前の予備知識から。センター試験とは、大体平均点が55点前後になるように作成された試験です。ということは、問題の構成も次のようなレベル構成になっています。つまり、

①絶対間違ってはいけない基礎レベル

②間違うと合否の影響に関わる標準レベル

③難関国公立大学の合格には必要だけど、多くの受験生は中々正答できない難問レベル

です。ということは、センター試験の受験戦略としては、①は絶対ミスをしてはいけないし、合格圏内の点数をとるためには、②にどこまで食い込めるかが勝負の分かれ目ということになります。余裕のある人は、③レベルまでがんばってチャレンジしてほしいのですが、③のレベルにこだわってしまったために見直す時間が足らなくなり、①や②のレベルで凡ミスをしてしまっては命取りになってしまいます。

そこで、ここからが直前アドバイスです。

(1)アドバイスその1・・・今から新しいことにチャレンジすることはやめましょう

 今からの10日間ほど、何を勉強すれば良いか。それは、もう一度基礎基本の確認です。つまり、絶対落としてはいけない①レベルのおさらいをすることです。今からは、試験が近づいてくるに従ってどんどん緊張感が増してきます。通常の落ち着いた状態での勉強が難しくなります。だから、今までチャレンジして解けなかった問題に挑んでも焦るばかり。そういうところに時間を費やすよりも①及び②レベルでの失点を無くすように、今までやってきた勉強を振り返りましょう。

(2)アドバイスその2・・・当日の試験と同じような時間帯で生活しましょう

 試験時間に100%以上頭が働いてくれなければ困ります。試験時間に100%頭が活性化するような生活リズムで過ごしましょう。その基本は、休まず、遅れず学校に来ることだと思います。

(3)アドバイスその3・・・受験会場の下見は必ずすること。

 受験会場(受験教室という意味)には、30分~40分前には入室できている状況にしましょう。多くの生徒は大学で受験をすると思いますが、大学は高校と違いキャンパスとはとても広く複雑です。ですから、大学構内に入ってから自分の受験教室を探すまでにとても時間が掛かってしまうことがあります。余裕がないと、感じる必要もない焦りを感じてしまいます。大学の入口には、1時間前に到着しておくようにしましょう。教室に入ったら、まずはトイレの場所を確認しておきましょう。心が落ち着きます。電車のダイヤも平日と休日では違います。今度の3連休に下見をすることをお勧めします。

(4)アドバイスその4・・・当日の天気の確認は必ずしましょう

 受験当時の天気は、必ず確認しましょう。晴れなのか、雨のなのか、最低気温は何度なのか?路面が凍るような気温なのか、などなどです。特に、雨が降る場合は、下見で乗ろうと思っていた電車の一本早く乗ることをお勧めします。雨の日は、とにかく時間が掛かります。人の流れも遅くなるのです。そのために「乗ろうと思っていた電車に乗れなかった」なんてことになると、焦りが生じます。また、道路が凍る場合があります。大阪教育大学で受験する場合は、山の上です。坂道も大変です。受験会場に行くときに、「滑って転んだ」なんてことになると、笑い話にもなりません。最低気温にも気をつけて、滑らない靴を履きましょう。革靴は滑りますよ。

(5)アドバイスその5・・・体調管理を万全に!

 とにかく、この期間、夜遅くまで勉強して睡眠不足なんていう状況はよくありません。今更、一夜漬け的勉強をしても身に着かないと思ってください。それよりも今まで勉強してきた実力を100%以上発揮できるように体調を万全にしましょう。しっかり睡眠をとって、頭を快適な状態にして下さい。食事は、いつもどおりのものを食べることです。特に、験担ぎで前日の夜にカツ丼(「勝つ丼」)等を食べて、胃がもたれるとか、お腹を壊すなどはあってはいけません。消化の良いものを食べることにしましょう。

(6)アドバイスその6・・・試験問題、マークミスをしないように

 試験問題は冊子になっていると思います。「数学Ⅰ・Aを受けなければならないのに、数学Ⅰを受けていた」なんていう、普通に考えたら有り得ない事が起こるのが試験会場です。試験問題が配られたら、自分が受けるべき試験問題をよく確認してから取り組んでください。目を瞑って一度深呼吸すると落ち着いてきます。また、よくあるミスが、マークミスです。「一つ欄がずれていた!」なんていう報告はよく聞きます。「自己採点は合格判定結果なのに、試験に落ちた」なんていうときもマークミスを起こしている可能性があります。回答しながら、常にミスをしていないか確認しましょう。

 最後に私の体験を話します。実は私の大学受験のときからセンター試験の前身である共通一次試験が始まりました。マーク方式試験1期生です。私が受験した会場は大阪府立住吉高校。下見には行かずに、同級生と一緒に受験会場に行きました。やはり、自分のペースではないので焦ります。試験のレベルは、初年度なのか、とても簡単でした。古典は井原西鶴が出ていましたし、数学の試験は理系の受験生はほぼ全員満点でした。文系の生徒も数学で高得点をとる、理系の生徒も国語で高得点をとるという文理の差が出ないテストでした。そんなテストだったので、数学でミスをしてしまったクラスメート(理系です)は顔真っ青になっていました。日頃の実力はほぼ同じでも、入試当日には何が起こるかわかりません。とにかく、焦りがミスを生み出します。心に余裕を持って臨みましょう。

72期生の健闘を祈ります!