新入生の皆さん、日根野高校へようこそ。
私たち教職員・在校生一同、皆さんの入学を心から歓迎し、祝福いたします。
本校自慢の桜も満開の時期こそ過ぎましたが、まさに春爛漫のこの佳き日、後援会・PTAはじめ、多くのご来賓の皆さまのご臨席を賜り、大阪府立日根野高等学校第29回入学式を挙行できますことは、大変心強く喜ばしいことであり感謝に堪えません。高い処からではございますが、心より厚く御礼申し上げます。
29期生の皆さん、15歳の大いなる挑戦を乗り越え、またひとつ成長されましたね。皆さんは、自分の意思で日根野高校を志望し、自らの力で見事に合格されました。その決断力と努力に対し、今一度おめでとう、そして、よくがんばりました、とお祝いを申し上げたいと思います。
さて、これからの高校生活にあたり、私から皆さんに、この日根野高校の基本メッセージについてお話ししておきたいと思います。
夢をかたちに・・・これが、本校の基本メッセージです。君たちのたくさんの先輩達が、このメッセージを何度も何度も繰り返しながら、日根野高校での学校生活を送ってきました。皆さんも今日から日根野高校の生徒になるわけですから、まずはこのメッセージに込められた思いを理解しておいてほしいと思います。
「夢をかたちにする」ためには、まず、しっかりとした自分の夢を持つ必要があります。がんばって日根野高校に入ってきてくれたばかりの皆さんに「あなたの夢は何ですか。」と聞いても困ってしまうかもしれませんね。そうでなくても、はっきりとした自分の夢を持つということは簡単なことではありません。なかなか思いつかなかったり、決められなかったりするのが普通ですので、それは仕方ないと思います。ですから、自分の夢を見つけるためには、まずはいろんな先輩達がどんな夢を思い描いてきたかを学ぶところからスタートしてみたらいいと思います。最初は他人真似でいいと思いますので、たくさんの先輩達のたくさんの夢を見たり聞いたりする機会にどんどん飛び込んでいってほしいと思います。まずは、先人から学ぶ。そういうことだと思います。
夢が定まれば、次はそれをかたちにする（実現する）ために、実際に行動に入るわけですが、これがまた簡単ではありません。ほとんど思ったようにはなりませんが、うまくいかなかった数だけ実現に近づく、そう思って根気よく、継続―修正―継続、この繰り返しでがんばってほしいと思います。ひとつだけ言えることは、皆さんの先輩達を見ていると、夢を実現できている人たちに共通することがあります。それは、まず、毎日2時間くらい家庭学習をしていたこと、二番目に部活をしていたこと、三番目に遅刻をしなかったこと、最後に、お互いに支え合える友達がいたこと。こんなことのように思います。ですから逆に言いますと、この４つのことができていれば、夢を実現する可能性がかなり高くなるんだ、と覚えておいてほしいと思います。まとめておきますと、遅刻せず毎日学校に来て、部活やクラスを通じて学校生活を楽しむ。そして、毎日2時間の勉強を欠かさない。これでいいわけです。やればできそうなことだから、みんなでやりましょう。
さて、保護者の皆さま、改めましてお子様のご入学、誠におめでとうございます。今日まで限りない愛情を持って育ててこられ、時にはご心配やご苦労があったことと存じます。私たちは、そのお心にお応えすべく、若者達に夢とそれに挑戦する勇気とそれを支えてくれる人々への感謝の心を伝えていきたいと思っております。そして、お子様の高校生活が健康で光り輝くものとなるよう、教職員一同、全力を傾け邁進する覚悟でございます。これからの3年間、厳しいこと、つらいこともあろうかと思います。しかしそのような時こそ、皆様方の温かいお心が何よりも生徒たちへの励ましになると思います。お子様ひとり一人が心身とも豊かに成長していくために、より一層のご支援を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
さあ、新入生の皆さん、皆さんの周りをもう一度よく見てください。君たちの門出を心からお祝いしたくて、たくさんの人が集まってくれました。この人たちは皆さんの大応援団です。皆さんの成長と幸せを本当に願っている人たちです。ですから、安心して思い切りいろんなことに挑戦してください。少々失敗しても大丈夫です。先ほども申しあげましたが、失敗しない人なんていません。逆に、失敗した経験を積めば積むほど、一歩ずつ夢の実現に近づいているんだ、失敗の数は勲章の数だ。是非そう考えてください。
最後になります。日根野高等学校29期生全員が、この学校でたくさんの友と出会い、新しい経験を積上げ、そして、高い志をもって夢に挑戦する。そんな高校生活を送られることを祈念して、学校長の式辞といたします。
平成27年４月８日
大阪府立日根野高等学校長 岸野 圭吾