10月

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 ラグビーのワールドカップが日本で開催されています。各国の代表選手の激しいタックル、華麗なステップ、力の入ったスクラム、絶妙なキックなど観る者を魅了します。またサッカーも根強い人気があります。Jリーガーたちの息をのむような素晴らしいパスやシュートに心躍ります。

 各選手の素晴らしいタックル、シュートやパスは観ていてとても華やかです。しかし、それだけでは一流の選手であるとはいえないし、また試合で活躍することもできません。試合に勝つためには何よりもラグビーであれば前半40分、後半40分、サッカーなら前後半それぞれ45分間を走りぬく体力が必要です。いくら素晴らしいシュート力、華麗なステップができたとしても、試合中にばててしまい、動けなくなってしまったらシュートどころではありません。試合時間中、走りぬくことができる基礎体力が必要です。それが土台です。

 英語教育において、聞くこと、話すことを中心としたコミュニケーション活動が重視されています。なみはや高校においても英語の授業ではかなりの時間がコミュニケーション活動に割かれ、英語を聞いたり、話したり、生徒たちは活発に英語での会話を楽しんでいます。また、授業中に発表する機会も多く設けられ、各自がパワーポイントで資料を作成し、例えば自分が行ってみたい国について調べたことをクラスの前で発表しています。生徒たちはとても興味深く取り組んでいて、見ている方も楽しませてもらえます。

 そうしたコミュニケーション活動の基礎になるのが基礎学力です。英語であれば単語力であり、基本の英文を覚えているということです。様々な言語活動を通していくらかは単語や英文を習得することができます。しかし、知っている単語を増やす、英語の基本文をしっかり身に付けるためには、自分自身で何回も繰り返し、繰り返し、覚えては忘れ、覚えては忘れ、また覚えるといった方法で勉強する必要があります。それらは地味な努力であり、決して華やかなことではありません。しかし、使える単語の数が少なく、使える英文の種類が限られていては自分の言いたいことを英語で表現する時にすぐに限界が来てしまいます。結局はしっかりした英語の基礎学力を身に付けている人がより自由にコミュニケーションをとることができます。そのためには、単語や基本の英文を覚えては忘れまた覚えることを繰り返す地味な努力をしなければなりません。それらが土台です。

 スポーツにおける基礎体力は試合時間内、グラウンドを走り回れる体力。英語学習における基礎学力は単語、基本の英文をどれだけ覚え、使えるか。いずれもそれらが土台になります。しっかり身に付けてほしいと思います。地道な努力を大切にしてください。

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