1月
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
年の初めにコミュニケーションについて考えてみたいと思います。
企業が求める人材でいつも上位にランクされるのがコミュニケーション力のある人です。
それは他の人の主張や気持ちを理解する力、自分の考えや思いを伝える力を備えた人のことです。
コミュニケーションは言葉を介して行われることが多いですが、それ以外にも様々な手段があります。身振りなどのボディランゲージや顔の表情、また「目は口ほどに物を言う」という諺もあります。
また、歌詞のないクラシック音楽や、ジャズの演奏でもコミュニケーション活動が行われます。
全くの素人考えのアプローチなのですが、例えばベートーベンの交響曲の１つを聴くときに、「彼がどのようなことを伝えたくてこの曲を作ったのだろう。」また、「ベートーベンはこの曲のこの部分をどのような気持ちで書いたのだろう。」などと考え、彼からのメッセージを想像しながら聴くことができます。
１つの曲の中に、激しい音、柔らかい音や、様々なメロディーが次々と展開されていきます。軽快でリズミカルな部分は、「うれしくウキウキした気持ちを伝えたかったのだろう。」また、重々しい部分では「悲しい気持ちを分かち合いたかったのかな。」などと想像してみるのです。
ベートーベンさんも人間です。自分の様々な気持ちを人にわかってもらいたかったに違いありません。自分のその時の思いを聴いている人と分かち合いたかったに違いないと考えるのです。そのように想像を巡らして曲を聴いていくと、その曲の向こう側に一人の人間としてのベートーベンさんが見えてくるような気がします。私たちと同じように、喜びも、悲しみも、不安もある人間としてのベートーベンさんが見えてくるような気がします。同じ一人の人間としてベートーベンさんを身近に感じることができます。
曲を聴きながら「そうか、そうか、このところではすごく不安だったのですね。」や、「この時はうれしかったのですね。」とか、心の中でつぶやきながら、ベートーベンさんと時代を超えてコミュニケーションをとることができます。
大切なのは、ベートーベンさんの気持ちをわかろうとする態度です。もっと広げて言うならば、人の気持ちをわかろうとする姿勢です。それがコミュニケーションをとる際の基本だと考えます。