11月

11月  

 校長室から見える銀杏の木が黄緑色から黄色に変わってきました。

 なみはや高校で後期生徒会役員の選挙が行われました。全校生徒が体育館に集合し、立候補者の演説を聴きました。

 会長候補の2年生の生徒は自分が会長になったら挨拶運動をもっと盛り上げると主張し、各学年のクラス代議員が月に1回朝の挨拶運動に参加することを提案しました。私自身も機会あるごとに生徒の皆さんに挨拶の大切さを話しています。生徒と先生たちが協力して本校をもっと挨拶にあふれる学校にしていきたいと思います。

 彼がもう一つ打ち出したのは目安箱を設置するというものです。目安箱といえば江戸時代に徳川吉宗が設置したもので町の人々やお百姓さんが要望や不満を投書し、それを将軍自らが読みました。これにより、江戸で庶民のための施療院が設置され、町火消が整備されました。本校においても生徒たちの様々な声を聴き、学校をよりよくするために可能なことから実行していってほしいと思っています。

 次に副会長候補の演説がありました。彼はこう言いました。「学校行事を学年、国籍に関わらずみんなが楽しめるようにしたい。」
 「国籍に関わらず」という部分はなみはや高校ならではの発想です。現在なみはや高校には中国、フィリピン、韓国、ネパールなど、海外にルーツのある生徒が69名在籍し、ともに学校生活を送っています。行事などにも積極的に参加し、クラスの仲間と協力して1つのものを作り上げるなど、毎日普通に楽しい日々を過ごしています。外国にルーツがある生徒だからといって行事が楽しめていないということはありません。しかし、彼は心の中にそのような少数の生徒たちに対する強い思いやりを持っているのだと思いました。

 これからますます多くの外国人の方が日本で生活をするようになります。お互いの違いを認め、それらを尊重し、ともに生きていくことが必要となります。多様な人たちと協働できる力がこれまで以上に重要になってきます。その意味で本校で3年間を過ごす生徒たちは、未来を先取りした環境の中で生活を送っているといえます。
 彼が副会長としてどのような取り組みをしてくれるのかが楽しみです。

 学校をより良くしていきたいという思いの詰まった生徒会役員立候補者たちの演説に頼もしさを感じるとともに、私たち教員も一層頑張らなければという気持ちにさせられました。

カレンダー

2023年7月

            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31