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(第17話) 早期教育ってめっちゃ大事でっせ(その3)

「明日、9月13日は創立記念日でんねん。125回目になりますねん」

「そうだっか。そんなら明日は休みでんな。てか、もともと土曜日で休みでんがな。生徒らは1日損しましたな。振替休日なんてありまへんやろ」

「当たり前やがな。それに、休みにせんと、授業やってくれって生徒が多いねんで」

「ほんまかいな」

...

「なんか話が飛び飛びになっとるけど、早期教育の話に戻りますわな」

「めっちゃ大事やっちゅう話やな」

「そう、子どもの見え方はいろいろ、個性もいろいろ、それに加えて、他の障がいを併せ有する子どもがいるのが何といってもうちの特長でんねん」

「一般の幼稚園や保育園では、なかなか手ぇ回らへんねやろな」

「一般の幼稚園や保育所でも、ちゃんとやってるんやろけど、マンパワーの面で手が届かんし、専門的なところではもっとわからんところがあるんやろな」

「大阪北視覚支援学校では、そこはちゃんとやってまんねやろな」

「そらそうや、うちの保育は手厚くやってまっせ。特に、保育室だけでなく、うちには広い畳の柔道場があるさかい、ここでは子どもたちが多少こけても痛くないから、思いっきり運動ができまんねん」

「目が見えへんと体を動かすことをしたがらんようになるよってにな」

「うちでは、子どもに体力をつけることを重視しとるんで、幼稚部から高等部普通科まで体を積極的に体を動かすように勧めてまんねや。トレーニングルームなんかあったらええのになぁなんて最近思ってまんねん」

「そら校長はんが自分でトレーニングしたいからだけとちゃいまんのか」

「それは、こないだ専攻科の生徒にも同じこと言われましたわ。でも外国の盲学校にはトレーニングルームが完備されていて、視覚障がいのある子どもの体力増進に使こてるそうやで」

「さっき柔道場の話が出たけど、柔道場は子どもの運動だけに使ことるんでっか」

「そんなことあれへん。放課後は柔道部の練習にも使ことるねん。この夏に東京の講道館で行われた全国視覚障害者柔道大会で、うちの理療科の生徒が男女とも優勝したんやで。これもすごい事やと思うで。どや」

「校長はん、今日は早期教育の話やったんとちゃうんでっか」

次回へ続く