イギリス語学研修の概要

 明日は新入生が決定し、合格者登校となります。その際に、先日の在校生を対象とした説明会でお話ししたことを話す時間をいただきます。

 予定があり参加できなかった在校生の生徒・および保護者の方々にもこのページを通して配布した資料・内容をお伝えさせていただきます。

泉陽高校募集要項.doc

 上記のファイルは、取扱業者からの行程表などの内容です。鮮やかな写真も入っているのですが、容量オーバーのためここでは省略させていただきました。この資料につきましては現1年生全員と新入生の合格者資料の中に入れさせていただきました。現2年生につきましては希望者のみの配布としますので、興味のある方は英語科まで取りに来ていただきたいと思います。また、英語科前の廊下にも残部があるので置いておきたいと思います。

 

 また、上記資料と同様に例年のオーストラリア語学研修からイギリス語学研修への変更の経緯についての資料もお渡しさせていただきました。こちらも、どのような経緯で目的地を変更するに至ったのか、という点についてご理解いただければと思います。この資料も近日中にアップします。

 

 概要、と題名にはありますが、少しだけ担当者の思いをご覧いただければと思います。なぜイギリスにしたのか...。

 まず1つ目のポイントですが、それは府立高校の中でも他には例の少ない取り組みであることです。語学研修を実施する学校は数多くあります。内容を見てみると、ほとんどがオーストラリアやニュージーランドなどの国々です。

 私も、2年間本校でオーストラリア語学研修の付き添いをしてきましたが、それは治安のよい国で、任せる保護者も付添教諭も安心でしたし、生徒たちも満足していました。学校行事となると、とかく安全面を重視しています。私は、それに見合うだけの価値はあるのか?と考え、安全面も重視しながら泉陽の生徒たちにもっと世界の大きさを実感してもらいたい、との思いからイギリスを選択しました。

 懸念すべき点はいくつかあります。よく聞く声は、『食事は美味しくないと聞くが...』『時差が大きいのではないか?』『他にも治安のよく安全な国があるのでは...』などの意見です。こうした理由から、きっと多くの学校はオセアニアの国々を選択してきたのでしょう。確かに、この点においてはオセアニアには劣るかもしれませんが、こんなことは簡単に克服できるではないか、と思っていただける要素をご紹介したいと思います。実施例は少ないですが、だからこそやりがいのあるこの行事です。他の学校でやっていないことをいち早く実践し、世界に羽ばたく泉陽生をこの行事からどんどん輩出していきたいと考えています。

 次に、2つ目のポイントです。それは、考えられるデメリットに勝るメリットを持つ点です。今年からのイギリス語学研修では、語学力アップのためのアプローチが今までと全く異なります。今までは泉陽からの参加生徒のみで構成されたクラスでした。それが、世界各国から来た同様の短期留学生たちでクラス編成が行われます。イギリスにあるこの学校は、ヨーロッパ諸国からの学生が非常に多いのが特徴です。つまり、自分のクラスにイタリア人、フランス人、ドイツ人などの学生がいるのです。日本人は(今のところ)泉陽の生徒のみなのです。英語を第一言語としない国の人、自分たちと同じ条件で英語を勉強する同世代の仲間と触れ合えることはめったにありません。これは生徒にとってかなり刺激的な期間になると確信しています。

 クラス編成については、授業の最初にクラス分けテストを行い、数百人の中からレベル別に分かれてクラス編成をします。この規模だと、泉陽の生徒が何人も同じクラスになるという確率は非常に低いかと思われます。そのため、英語が得意であるとか不得意だということは一切関係ありません。同じレベルの仲間どうしで切磋琢磨することでいかに積極的に取り組み、成果をものにするか、という力が必要になってきます。

 このことは、担当者の思いとして、英語力アップだけを重視しているものではありません。日本人はどこに行っても自分の考えを言わない、積極性がないと言われていますし、それが日本人の国民性ともいえるべき部分だと思います。これからは国際的な競争力が求められます。能力があっても、それをうまく表現して相手を納得させる力がなければ宝の持ち腐れです。この語学研修の参加者たちには、それを早い段階で気付いてもらいたいと思っています。英語は単にその力を発揮するための一つのツールにすぎないのだということを。単語の羅列になっても構わないのです。2週間で完全な英語をマスターすることは至難の業ですが、完全に意思疎通ができるような英語を身につけないといけない、世界の人たちを相手に、自分のような考えではとてもじゃないけれど追いつけそうにない、ということをこのイギリス研修で気付いて欲しい、それが何にも勝るメリットだと考えています。

 最後に、最大のデメリットとなっている点、それが費用です。この費用、ということがずっとネックになっておりこのイギリス研修に歯止めをかける原因となっていました。例年のオーストラリア研修でも、本校の募集者は20名を超える参加希望者がいました。残念ながら、ホームステイ先の受け入れにより18名に絞らざるを得ませんでしたが、この不況下においてもそれだけの希望者がいるということに希望を感じていました。今回から個室の全寮制に変更したことで、選考試験を行う必要がなくなり、全体的な費用も少しだけですが抑えることができました。とはいえ、参加者1名当たりで約40万円かかってしまいます。最後は各ご家庭の事情にもよるかと思いますが、完全に個人で行くことになると、同じ行程でも確実に50万円は超えると思います。学校である程度の参加者を見込んだグループでの申し込みであるということに加え、学校でも事前研修・事後研修とサポートもします。また、教員が付き添い、同じ寮内に滞在しますので万が一の際もご安心いただけることかと思います。

 長い文章になってしまいましたが、大まかな概要を記載させていただきました。ここまで書きましたが、私の中ではまだまだこの説明はほんの一部に過ぎません。初めての行事で、いろいろとご不明な点もあろうかと思います。ぜひお気軽にご質問いただければと思います。また、お伝えすべきことがありましたらこちらのブログに随時アップしていきます。私は業者の人間ではないので、宣伝みたいに聞こえてしまったら申し訳ありませんが、大学に入るための英語力ではなく、もっと先、国際人としての資質を身につけるためのこの語学研修、ぜひ前向きに検討してもらえたらと思います。

 4月13日(土)に生徒・保護者同伴の語学研修説明会を実施します。その際に参加申込書をお渡ししますので、ぜひご参加ください。そのための案内を4月8日(月)に生徒に配布しますので、そちらもご覧いただき、クラス担任に参加書をお渡しください。どうしても都合により参加できない場合はその旨をお伝えいただければ結構です。よろしくお願いします。

投稿者
M67星雲の父
コメント

早速の掲載ありがとうございます。
研修先変更の理由(経緯)、よくわかりました。
実は、我が家では高校で昨年通りの要領でしたら、
不参加と考えていましたが、今回の行き先、クラス
構成、経費を考慮し、参加を考えています。
多数の参加があると良いですね。