文楽鑑賞について

 今週初めての更新です。

先週の20日金曜日は、2年生の文楽鑑賞の日でした。

天王寺高校の2年生の恒例行事です。国語科が担当しています。

SSHや課題研究など最先端の科学に挑戦する天王寺高校ですが、こういった伝統文化にも親しんで、幅広い教養を身につけているのです。

文楽鑑賞の日は、授業を早く切り上げて学校を出発します。今年はコロナ対策のため、二部構成。学年を二つに分けて鑑賞します。後半組は学校でしばらく待機してから出発しました。

国立文楽劇場は、大阪市中央区日本橋にあります。劇場前の「のぼり」が気分を盛り上げてくれます。

今回は、生徒が書いた感想文の一部を紹介します。劇場文化に対する鋭い考察を書いてくれました。



「去年は能・狂言、先日はミュージカル、今回は文楽というように様々な形式で劇を見てきて、共通点や異なる点、特徴が分かって面白い。三つの共通点は、せりふと音楽で物語が進行すること、演者がリアルタイムで演じることなどだ。前者は映画にも通ずる。特に音楽は、和洋、古い新しいに関係なく、雰囲気を生み出すのに重宝されている。一方で後者は映画にはない要素だ。一回一回の公演が全て異なるものとなるので貴重に思える。また、立体空間で演じられる点も映画と異なる。演者の声や楽器の音に方向性があり、見る位置で見え方が変わる。ミュージカルのときは後ろのほうの席だったので全体を俯瞰でき、文楽では前のほうの席で人形の細かい動きが分かった。そういう点で、立体空間で演じられることも大切な要素だと思う。」

なるほど、1年生の行事である「能・狂言」と先日の芸術鑑賞、今回の文楽を重ねた分析ですね。

2年生の誰もが、今回の文楽鑑賞の感想をびっしりと埋めているところを見ると、この行事を通して、多くのことを学んでくれたことが分かります。一つ一つの学校行事をしっかりと受け止め、ものにしていく天高生。頼もしい限りです。

おや、首(かしら)の巨大オブジェもコロナ対策のマスクですか。

力強いですね。一緒にコロナ禍を乗り切っていきましょう!

令和2年11月26日 学校長

(野球部の公立校大会、善戦しましたが、地区優勝は逃してしまいました。選手の皆さん、お疲れさま。)