本日4月14日4限に3年生対象の進路説明会が開催されました。進路部長の全般に関わる話のあと、昨年度69期生の担任で、今年70期生の担任の先生が、昨年度の受験の様子を話されました。
その先生によると、受験生には「いろいろなタイプがあることが分かった」ということです。すなわち、
①先行逃げ切りタイプ・・・このタイプは、6月から成績がよく、夏を越した9月にはさらに成績が伸びているタイプです。当然第一志望の大学に合格していきます。
②後半追い上げタイプ・・・このタイプは、6月の模試では偏差値が50に届かないが、9月には50を越し、受験直前には「あの子がここまで!」と思わせるタイプ。
私が思うには、現役生のほとんどは、②の後半追い上げタイプです。先行逃げ切り型はなかなかいません。後半追い上げタイプの成功の秘訣は、クラブ引退後の「切り替え」にあります。今までは「学校の授業+クラブ活動」という生活を2年余り続けていたのを、「学校の授業+受験勉強」という生活スタイルにいち早く切り替えられるかどうかです。そこに後半追い上げタイプになれるかどうかの成功の秘訣があります。この切り替えのコツは、「頭の切り替え」はもちろんのことですが、「生活の切り替え」ができるかどうかです。今までのように過ごすのではなく、自分の24時間をどのように組み立てるのかという「時間のマネジメント」が大切になります。
保護者の皆様!ここにこそ、保護者のサポートが必要になります。「勉強しなさい!」というよりは、「勉強に向かう環境を整えてあげる」「家の時間の過ごし方を十分話しあう(食事の時間、風呂の時間など)」に意味があると思います。大学受験に向けて保護者のできることってそんなにたくさんありません。環境を整えてあげることを重視してあげてください。
さて、先生は、失敗例も示されました。それが
③後半失速型です。このタイプは、6月は偏差値が50を超えて、「このままいけば大丈夫!」と思うのですが、9月になると伸び悩み、そのまま成績が下降し続け、第一志望を下げなければならないタイプです。
このタイプの生徒は、発想を変える必要があるのではないかと私は思います。このタイプの生徒に多いのが、日頃の定期テストでは成績が良いのに実力テストや模試では伸び悩むという傾向です。何が原因かというと、定期テストでは、範囲が決められているので「コツコツ覚える」ということをやれば上位の成績が取れますが、大学受験では範囲が無いに等しいので「コツコツ覚える」ということでは通用しないというところにあります。どういう勉強が必要かというと「きちんと理解する」ということなのです。たとえば、地歴公民。
「アジアモンスーン気候ってどんな気候で、そこではどんな農業やどんな産業が行われていて、どんな国際貿易が行われているのか?」
「中世ヨーロッパとはどんな時代?ルネッサンスはなぜ起こった?そして、大航海時代は?そのときアジアは?日本は?」
というように「本質を理解する、流れを読み解く、関係性を理解する」ということが大切なのです。当然、基礎知識は必要です。だけど、覚えるために覚えた知識はすぐに忘れますが(定期テストの内容をすぐに忘れる生徒が多いのはこのためです)、理解するために得た知識は、すぐには忘れません。ですから、「自分は後半失速型かも?」と思ったら、勉強の発想を変えて「理解する」ことに重点をおいてください。
さて、最後に先生は、こう言われました。「スタンダードも、アドバンスもない、大学受験は布施高校の生徒だけが相手ではない!全国にライバルがいる!」と。その通りなのです。布施高校の中だけで考えていてはだめなのです。全国の受験生を相手に勝負していくことが必要です。
私から君たちに伝えたいのは、このことです。
「どこにいるかは問題ではない!何をするかが大事なんだ!」
次回は、今日話されなかった国公立大学の受験についての話をしたいと思います。先生と体育館を出ながら「国公立大学の希望者はどれくらいいますか?」と聞くと「結構います。だけど・・・」という話でした。ですから、次は、国公立大学受験について話をします。「布施の生徒に国公立は・・・」なんて思わないでください。可能性はいくらでもあるのですから。私がこれまで取り組んできた話をします。