現在、現地時間で23時を回っています。日本では、夜中の1時過ぎですね。今日は午前中、アユタヤの大学院で学ぶ現職の先生方との交流を行いました。先生方の人数は約20人弱です。年齢も幅が広く、若手からベテランまで様々です。
まず、言っておかなければならないのが、タイで管理職になろうと思うと、マスターコースを出なければ、試験を受ける資格がないということ。だけど待遇面でかなり優遇される分、インセンティブも高いということです。ですが、若い先生たちが大学院で学ぶ動機を聞いていると、「学校経営について学びたい、管理職の先生と同じ感覚で仕事をしたい、将来管理職をめざすので今から準備をしたい」とかなり前向きです。管理職不足に悩む日本とは大きく違います。

写真の女性は教師になって五年目の先生で、かなり教室の中でもリーダーシップを発揮していました。

全体的にも女性の方が多かったです。
交流の中で興味深い意見交換が行われました。タイの先生から「タイでは貧困とかの経済的問題を抱える子どもたちがいる。時には、麻薬に手を出す子どももいて、指導に苦労している。日本でも同じようなことがありますか?」と質問がありました。泉大津市の教育長の富田氏が、「あります。日本でも子どもの貧困が大きな問題になっています。教育行政としては、そのような学校にこそ、サポートしていきたいと思っている。タイではどうですか?」と聞きました。するとタイの先生からは「問題が起こっていることは、ESAに報告するが、それだけだ。自分たちでなんとかしろと言われる」と答えが返ってきました。なかなか行政のサポートを得られずに解決するのは難しいでしょうね。更に私から「日本では学校に子どもが来ないと、先生は電話をする、家庭訪問をするなどをして、先生はとても忙しい。タイではどうですか?」と聞くと、「やれることはやるがそこまでしない」という雰囲気です。先ほどの若い女性の先生は冗談混じりに、「家になど行けば、腹を刺される」ということを答えました。私たちが知らないタイの子供たちの環境があることを思い知らされました。その子達は、二週間に一回ほどしか学校に来ないらしい。親に働かされているとのことです。
この研修の続きはまた明日書きます。それでは!現在現地時間、0時22分。おやすみなさい。