不測の事態には、第1次情報の取得を!

「いつになったら、連絡するねん!はよ、決めろや!」

「ホームページなんか、見るかい!メール登録もしてないわ!」

「うちの子どもがテストをうけられなくても、テストやるんか!」

「子どもが寝てて、テスト実施の連絡がいかへんかったらどうすんねん!ちゃんと連絡するんか!」

これは、今日の大雨に関して自宅待機を指示した後に、学校に問い合わせがあった電話で教職員に浴びせられた言葉です。その都度、教職員は丁寧に対応し、理解を求めています。私は、職員室にいて、その対応を見守っていました。この保護者の言動、布施高校の保護者の方はどのように思いますか?

今朝起きて、JRが動いていない状況を確認した段階で、教頭と連絡を取り、「JRの運行状況が回復するまで自宅待機。11時になっても回復しなければ本日は休校」という方針を決定しました。電車の中でのメールでのやりとりです。学校には6時半に電話を入れましたが、まだ電話には誰も出ない状況でした。7時前に学校に出勤した教員から連絡が入り、すぐさま上記の方針を指示。7時過ぎにはメール配信を行いました。8時半には出勤できた教職員で職員集会を行い、方針を指示。9時には、登校した生徒の人数と住所の確認を行いました。市町村によっては避難指示が出され、生徒の安全を最優先にするためには、保護者と連絡が必要だったからです。

このような対応している間にも、他の学校から「布施は休校ですか?保護者から『布施は休校やのに、なんで休校にせえへんのや』とえらい剣幕でえらい連絡してくる保護者がいるのだけど・・・」と他の学校の校長から連絡。明らかにデマです。学校からは一切そんな指示を出していません。

今は、携帯、スマホという便利なものがあり、LINEなどのアプリで容易に情報のやり取りができます。便利な世の中になったのですが、どうもこういう不測の事態の時に、その便利さに振り回されている人がいるようです。

このような不測の事態が発生した場合は、「第1次情報の取得」が大原則です。この情報を取得せずに、第2次、第3次、それはすなわち口伝えの情報を信じてしまう人がいます。人から人に情報が伝わる中で、情報はどんどん変質します。伝える人、聞いた人のフィルターがかかるからです。例えば、こんなように。

「今日、テストあるのかな・・・」

「なかったらいいのにな・・・」

「ないんじゃない?」

「そう?無いの?」

「ラッキー、テストないって!」

そして、「今日は、休校。テスト無し」の情報がどんどん拡散していきます。第1次情報は11時まで待機なのに・・・。そして、自分に都合の良い情報ほど拡散速度が速いのです。そして、どんどん都合の良いように変質していきます。

10時30分。もう一度職員集会を開催し、休校が濃厚ということで教職員の確認をしました。11時に私が全校放送を行いました。

1.JRの運行状況が回復しないので本日は休校

2.本日のテストは来週水曜日に実施。

を伝え、生徒の安全確保のために次のように伝えました。「今から避難指示が出ている市町村を伝えます。この市町村に住んでいる生徒は、学校に待機してください。今後のことについて相談しましょう。さらに、東大阪市・八尾市の山沿いのエリアに避難勧告が出ています。自宅に帰ることに不安を感じる生徒は、先生に申し出てください」

その後、担任を中心に情報を収集し、学校待機・帰宅状況を確認しました。これが今日の午前中の状況です。

今日はまだ大雨に対しての対応でした。今日の保護者からの問い合わせやデマの様子を考えると、大災害を引き起こす地震であったときには、もっと混乱するのではないか危惧しています。

保護者の皆様、そして生徒の皆さんへ、今日のような不測の事態が発生したときには、

1.学校が発信する第1次情報を取得してください。

2.その内容を自分の都合の良いように解釈せず、正確に理解してください

3.不測の事態が発生した連絡手段は、webpageとメール配信です。自分で第一次情報を積極的に取得してください。

特に、3点目が重要です。今日は期末テストの3日目です。本来はテストが実施されなければならない日です。学校はできる限りテストを実施する方向で模索します。つまり、正常に戻る努力をするのです。その判断が暴風警報が発令されたときと同じ11時時点での判断でした。自宅待機を「もう今日はテストは無いだろう」と勝手に判断せず、「11時まで待機」と指示が出たら、しっかりと次の情報を取得してください。

そして、最後にメールマガジンの登録が100%になるようにご協力をお願いします。