No.51 あいさつについて(3学期始業式式辞)

 新年には「おめでとうございます。」とたくさんの人と人とがあいさつをかわしますが、今日は、このコミュニケーションの基本、あいさつすることについて考えてみようと思います。

 ここでいうあいさつとは、ごく日常的で簡単な誰でもできるあいさつのことです。30年前のことになりますが、私は結婚する時にある人から円満な結婚生活の秘訣として「おはよう。ありがとう。ごめんね。」の3つの言葉が大切だとアドバイスされました。さすがにこの3つの言葉を毎日おくさんに言うことはありませんが、「おはよう」はこの30年間欠かしたことがないように思います。それと、もうひとつ続けている「おはよう」が、校門のところで登校してくる皆さんと交わす「おはよう」です。何とかできるだけ毎朝続けようと思ってやっています。朝礼があるので、8時からの25分間のことですが、毎朝300回くらい「おはよう」と声にしていると思います。

 では私は何で「おはよう」を続けるのでしょうか。一番大きな理由は、「おはよう」と挨拶する時のみんなの(あるいはおくさんの)明るい顔と声が何よりの元気の素で、一日の最初に気持ちをリセットして「やる気モード」に入ることができるからです。私のルーティン(原点確認)でもあります。それを毎朝300回くらいみんなからもらえるわけですから、こんな贅沢なことはありません。そして私のおはようで、みんなも元気がでる、そんな毎朝がおくれれば言うことなしです。

 次にあいさつには、あなたと仲良くなりたい。あなたに近づいていたい。という心が込められています。いきなりですが、好きな女子あるいは男子ができたらみんなどうしますか。いきなり告白しますか。友達にそれとなく気持ちを伝えてもらいますか。いろいろ作戦はあるのでしょうが、いきなりフラれたりドン引きされるのはイヤだから「おはよう」か「さいなら」くらいから始めませんか。それでも少しドキドキするけど・・・。それは「おはよう」が誰かと誰かの心をつないでくれる、すぐつながることもあるし時間がかかることもあるけど、必ずつないでくれるからです。学校でも社会に出てからでも全く同じことで、あいさつは人と人とをつなぐ最も重要なコミュニケーションツールだと思います。ひとの気持を明るくするようなあいさつができる人、それが仕事のできる人、そう思って間違いないと思います。

カレンダー

2024年5月

      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31