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3年生篠田さん(高校生平和大使)が国連事務次長とのオンライン意見交換会に参加

 第23代高校生平和大使(大阪府代表)の篠田悠葵さん(3年4組)が、全国25名の高校生平和大使とともに、中満泉 国連事務次長(軍縮担当上級代表)とのオンライン意見交換会に参加しました。

 本来ならば、外務省委嘱ユース非核特使としてスイス・ジュネーブで開催される国連軍縮総会に参加する予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大のため中止となり活動ができない状況が続いていました。しかし今回、高校生平和大使が在籍する各地の高校とニューヨークの国連本部をつないだ意見交換会が実現することになりました。中満氏は日本人国連職員としては最高位のポストに就いている方です。

 12月16日(水)9時(日本時間)から1時間余り、兵庫県代表の外園君(灘高校3年)の司会で、Zoomを使ってお互いの活動の紹介や質問、意見交換の時間を持ちました。篠田さんは校内の進路閲覧室から参加し、中満氏に核抑止論の有効性について質問しました。中満氏は核抑止論の一定の有効性を認めつつも、成り立たなくなった時には「一巻の終わり」という危険性を持つ考え方だと指摘され、そうなる前に核廃絶に向けて動き出さなくてはならないと述べられました。一方で理想論や感情論ではなく、核保有国を納得させる現実的な論理と粘り強い努力が必要だと強調されました。気候変動対策でスウェーデンのグレタ・トゥンベリさんの活動が世界を動かしたように、核兵器禁止条約の発効を前に、若い世代が軍縮と核廃絶のための活動を続けることに国連として大いに期待すると語られ、こうした活動を通じて様々な知識とパッションを身につけてほしいと高校生に要望されました。

 国際舞台の第一線で活躍されている方とこのように直接意見を交わせることは、たいへん貴重な機会になったと思います。超過密スケジュールをぬって、様々な質問に真摯に答えてくださった中満氏に心より感謝申し上げます。

 *高校生平和大使・・・1998年、インドとパキスタンの核実験を契機に、長崎と広島の高校生を中心に核兵器の廃絶と平和な世界の実現を訴えて発足しました。毎年、国連や世界各地に派遣され、2018年からはノーベル平和賞候補にもノミネートされています。2020年は本校3年の篠田さんはじめ16都道府県28名が選ばれました。