9月27日に御嶽山が噴火しました。
折しも、紅葉のシーズンだったので、たくさんの登山者がいたため、
被害が拡大しています。
地震の発生予測と違い、火山噴火は予測が比較的しやすく、
(極めて大規模なものを除いて)被害を抑えることもできます。
そのため、伊豆大島や桜島など、定期的に噴火する火山の近くでも人は住むことができます。
しかし今回は、死者も出て、大きな被害となってしまいました。
それはなぜでしょう?
理由は大きく2つあると思います。
1つ目は、噴火の発生予測ができていなかったことです。
古くから地震や火山噴火の記録が残っている日本ですが、
御嶽山に関しては噴火の記録はほとんど見られず、
近年になって小規模な噴火がわずかに観測されるだけです。
そのため、噴火の1か月ほど前に少しの火山性微動が見られましたが、
警戒レベルを上げるほどには至りませんでした。
(気象庁はこの微動で噴火の前兆現象と判断するのは難しいとしています。)
2つ目は、登山者の多さです。
今回の噴火は、1991年の雲仙・普賢岳の噴火以来の火山による死者を出す事態となりました。
91年の雲仙・普賢岳の噴火は、大規模な火砕流が麓の人々をのみこんで、多くの死者が出ました。
火砕流とは、火山ガスが噴煙などを巻き込んで山の斜面を流れ下るもので、
時には時速100㎞を超える速度で進みます。
マグマに比べれば温度は低いものの、それでも雲仙の場合は数百度を超えていたと考えられ、
巻き込まれれば(近距離で遭遇して逃げ切るのはほぼ無理ですが)間違いなく死亡します。
実は、今回も火砕流は発生しました。
この写真見たことありますか?
登山者が撮影して、インターネットに掲載したものです。
この瞬間から数十秒後には、撮影者たちは噴煙に巻き込まれてしまいました。
ただ、今回の火砕流は低温だったため、巻き込まれた人でも助かった人がいました。
(低温であるため、火砕流ではないという意見もあります。)
今回の噴火は、規模そのものはそれほど大きなものではありませんが、
登山者が多くいたために巻き込まれた人が多く出てしまいました。
上に載せた映像は学術的にも重要かもしれませんが、
やはりこうした事態に直面したら、
写真や動画を撮るのはやめて逃げてください。
さて、
大阪にある火山を1つ上げてみてください。
答えは・・・・・
大阪には火山はありません。
関西にはほとんど火山がないのです。
そう言われてみれば、関西で火山噴火って聞いたことないですよね。
詳しくは述べませんが、これは日本列島に沈み込むプレートの形状の影響です。
「そうか、大阪には火山がないから気を付けなくてもいいのか!」と思わないでください。
旅行中に巻き込まれる場合もあります。
火山噴火は起きなくても、地震や台風・土砂崩れなどは起きるかもしれません。
日本は自然災害の大きい国です。
常に災害のことを考えて生活するのは無理かもしれませんが、
こうした災害がおきたら、
家族で災害の際の避難の仕方などを
話し合ってみてはどうでしょうか?
がんばろう