防災教育はじめました 防災クイズ篇

2年生の「科学と人間生活」で防災教育に関して授業しています。

この授業では2年生の国際文化化の60人ほどが受けていますが、

出来るだけたくさんの人に防災に関する意識や知識をもってもらいたいので、

ブログでも取り上げることにしました。



初回の今日は防災クイズです。

①地震の揺れを感じたら、まず何をすべきか?

②地震が起きたとき、火を使っていたらどうすべきか?

③地震で部屋に閉じ込められたらどうすべきか?

④地震が収まってすぐにしてはいけないことは?

⑤避難をする前に必ずやることは?



順番に答えあわせをしていきましょう!

①地震の揺れを感じたら、まず何をすべきか?

私が子どものころは小学校で「地震の揺れを感じたら火を止めること」と習いました。

でも今は違います。

小さな揺れの段階で火を止められるなら、止めたほうがいいのですが、

大きな揺れがやってきてしまったら、火を止めようとして火傷する恐れもあります。

まずは地震から自分の身を守ることを考えてください。

落下物などがある場所なら机の下などに隠れてください。

特に窓ガラスや照明器具の破損に注意してください。

またトイレや浴室にいた場合は、ドアを開けるなど避難経路を確保してください。



②地震が起きたとき、火を使っていたらどうすべきか?

先ほども言いましたが、揺れている最中は火から離れてください。

揺れが収まってから火を止めてください。

揺れている間に出火してしまったら、初期消火を試みてください。

ただし、煙が天井まで達したら、自分での消火は諦めて逃げてください。

火災の煙は有毒で、火災の死者の多くは煙による中毒のためなので、

いつまでも消化にこだわっていてはいけません。



③地震で部屋に閉じ込められたらどうすべきか?

大声を出して助けを呼びたいところですが、大声は体力を消耗します。

硬い物やドア・壁を叩いて大きな音を出すことを試みてください。

ホイッスルを携行するのは非常に有効な手段ですが、

なかなか実践するのは難しいですね。

もちろん、すぐ近くに救助者がいるなら声を出したほうがいいかも知れません。

また、エレベーターに乗っていて地震にあったら、どうしますか?

とりあえず、すべての階のボタンを押して、エレベーターから出てください。

止まってしまったら、非常ボタンを押して後は救助を待つのみです。

もちろん、避難にはエレベーターは使えません。



④地震が収まってすぐにしてはいけないことは?

すぐに外に出ようとしてはいけません。

外のほうが危ないこともあります。

建物内にとどまる方が危ないときは落ち着いて避難してください。

また、電気のスイッチを入れたり火を使ったりしてはいけません。

火災の原因になります。

ガラスなどが飛散してるかもしれないので、裸足で歩くのは危険です。

普段から家でもスリッパを履いていた方がいいかもしれませんね。



⑤避難をする前に必ずやることは?

これは恐らく今日の内容でもっとも強調したところです。

ブレーカーを落として避難してください。

地震直後は停電しても、しばらくすると電気は復旧します。

しかし、プラグが破損していたりすると、漏電して火災になる場合があります。

実際、阪神・淡路大震災では、火災によって約7000棟の建物が焼失しましたが、

出火原因でもっとも多かったのは電気機器周辺からだそうです。

同じ理由で、ガスの元栓も止めてください。

地震で自動で止まるものも多いようですが、念には念を入れましょう。

火災を防ぐことが出来れば、被害を大幅に軽減できます。

また、家族ばらばらで被災したとき、

自宅の玄関のドアに避難先などのメモを貼るのは

やめた方がいいそうです。

家に誰もいないことが分かるので、空き巣に狙われやすくなります。

震災時は電話の使用は控え、SNSや災害伝言板を活用してください。

災害伝言板の詳細はまた別の日にします。



少し長くなりましたが、防災クイズいかがでしたか?

知っていることばかりでしたか?

大切なのは「知っていること」ではなく「実践できること」です。

そのために、防災は「いつか」のための備えではなく、

「いつも」の心がけでありたいと思います。