平成26年9月6日文化祭パンフレット挨拶

大阪府立高石高等学校

校長  渡邊 和也

 

本日は、高石高校の文化祭にお越しいただき、ありがとうございます。校長の渡邊です。私は高石高校の「スターティング・オーバー」がやってきているような気がします。ジョン・レノンは同名の曲で、今までの流れを踏まえた上で、新しく気持ちを入れ替えて臨むというような意味で使っていました。

高石高校は再来年、創立40周年を迎えます。生徒会の行事である、体育祭と文化祭は、創立以来流れを踏まえて続いています。第1期生の卒業アルバムを見ると、当時は文化祭・体育祭は学校祭として3日間連続で行われていました(第1回学校祭は昭和54 (1979) 92122日文化の部23日体育の部)。

伝統となっているコーラス大会は、第1回学校祭文化の部で生徒が舞台で歌っている写真があるものの20人程度なので、今とは少し形が違ったようです。卒業アルバムの写真で見ると、今のような形でのコーラス大会は、第3回昭和56(1981)年からです。クラス全員が舞台で歌っていて、「コーラス・・・」というめくりが写真に写っています。

つまり、創立以来文化祭は、いくつかのリニューアルを経て今に続いていることになります。京都の祇園祭でさえ、昔と少し変わってきているように、ずっと同じ形を継承し続けていくのは難しいものです。伝統として何を引き継ぐのか、今後何をどのようにリニューアルしていくのかを考えていなければ、学校文化や学校自体がすたれてしまうかもしれません。それには、今まで当然と思っていたことも、実はそうではないかもしれないと、ちょっと視点を変えて考えてみようという姿勢が必要です。

創立40周年へ向かうこの23年は、文化祭だけでなく、高石高校自体が今後どう変わりながら続いていくのがいいか、考えてみる節目であり、実際に新しく臨む姿勢が出てきているように感じます。

先輩から現役の諸君まで、脈々と一生懸命取り組んできたからこそ引き継がれてきた文化祭・体育祭ですが、「スターティング・オーバー」として、流れを踏まえて新しく臨んでいく小さな芽が、どこかに潜んでいます。来場者の皆さまも一緒になって、生徒たちの「スターティング・オーバー」を見つけて「あとおし」頂きますよう、お願いします。

「あなたのおもいを、 あとおし、 たかいし」