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【中・高】ホームルーム教室のフロア配置~決定に至るまで

レターパックは無事に届いているでしょうか?今日(4月13日)は結構な雨が降って、しかも暖房が必要なほど冷え込んでいました。そんな中、配達に回ってくれている郵便配達員の皆さんに感謝です。

ところで、生徒の皆さんはすでに、今年度のHR教室配置を知らされていることと思います。中学の3学年は、これまで2階から4階まで学年ごとに3クラスずつ配置されていましたが、すべてのクラス(3学年・9クラス)が4階となりました。高校は、3年生がこれまで同様2階に配置され、2年生は2階と3階に分かれることとなりました。

実は、ここに至るまでには紆余曲折がありました。本当はその経緯を3月の終業式で説明しようと考えていましたが、このウイルス禍でそれが叶わなくなり、やむを得ずこのブログで紹介する次第です。

そもそもは、同一フロアに中学生と高校生が混在することによって、色々と問題が生じていることから、教職員で教室配置を見直したことが発端です。2学期制、3学期制と中・高で異なり(今年から揃えましたが)、例えば隣同士の教室で一方は定期考査、その隣は授業で活発に発表など(そのためわざわざ教室移動)、支障が出ていました。

したがって、私たちは「中学3学年ともワンフロア」を基本的な考えとしました。そして次は、その中学3学年を何階に配置するか?です。給食の配膳室が1階にあることから、私たちは「中学は2階」が妥当だろうと結論付けたわけです(下図参照)。毎日毎日、4階から1階まで給食を取りに行くのは酷というものです。

ここで生徒の皆さんの意向を探ろうと、中・高の生徒会執行部に意見を求めました。執行部としての考えではなく、多くの生徒の受け取り方を相談したわけです。すると、教職員の思いに反して、高校3年生の「2階」(ベランダあり)への期待は殊の外強く、また中学生の4階への忌避感はさほど強く出ないだろうとの予想でした。結論的に、生徒諸君にとっては「原案にするぐらいなら、今のままの方がマシだろう」というものでした。

しかし私たちにとっては、それでは問題解決にならず、「中学ワンフロア」は譲れないものでした。だからと言って、中学3学年を4階に配置して、毎日毎日4階から1階まで給食を取りに行ってもらうのは忍びない。

そこで私たちは、中学を4階に配置するとして、すべての給食をエレベータで上げられないかと考えました(4限目終了までに)。キャスター付きの大型ワゴンが6台あれば、全クラス分を上げられる。あとはそのワゴンを購入する予算と、実際に給食を上げる人員確保です。こう書くと簡単なように思えますが、実際は夏休み明けから3月まで、半年近くもかかった取組み(相談)でした。予算は教育庁と折衝した結果、ン十万円もの購入費を支給してもらい、人員については先生たちが当番制で当たることとし、3月末に配膳のシミュレーションまでしてもらいました。

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そして、その結果として、先日皆さんにお知らせしたようなホームルーム教室配置となったわけです。さぁ、5月に学校が再開したとき、教室で学ぶ居心地はどうでしょうか。給食配膳を教職員が手伝うことで、中学生の皆さんには少しでも長い昼休みを楽しんでもらえるでしょうか。今は、皆に満足してもらえることを願うばかりです。

不安が募る日々かもしれませんが、初夏の明るい教室を思い描きながら、今しばらく落ち着いて過ごすことにしましょう。朝は必ずやってくるし、夏も必ずやってくる。暑さがほどほどの夏となることも願いましょうか。

富田林中学校・高等学校 校長