休校中の勉強の仕方について

 先日、新聞に東京大学の先生による「休校中の勉強の仕方」という記事が出ていました。この方によると、「学習計画は立ててもその通りにはいかないもの。目標は少し高めに置き、計画通りに行かなくても達成度6割でいいです」とのこと。皆さんもこの休校中には、普段の学校がある時と同じように起きて、勉強するプランを立てていることと思いますが、こんなイメージでプランを見直してみてはどうでしょうか。

 この先生は更にこうも言われています。「計画で大事なのは細かく区切ることです。1か月でこれだけやろうではなく、1週間単位、出来れば1日単位で決めるのが良い。ある科目を勉強していて集中力が続かないと感じたら、他の科目に移るのも良いでしょう。理解のスピードは本来、人それぞれです。学校はカリキュラムが決まっているので同じ速度で進めますが、わからないところには何時間でも時間をかけたほうが良い。ふだんは試験で半分しか解けなかった単元でも、そのままにして次の単元に移るのではなく、じっくり時間をかけましょう。例えば、高1の勉強が苦手だったら、中学の教科書を見返す。それでも判らなかったら、小学校の教科書のわかることろまで遡る。今だからこそ、そんな時間の使い方をしてはどうでしょうか」

 この話を聞いて、かつての教え子を思い出しました。高校の英語の勉強は苦手だった彼は高校卒業後にある夢の実現のためにアメリカ合衆国に行きます。しかし、日常的な会話は出来ても読み書きが出来ない。そこで彼は、書店に行って小学校1年生の教科書(もちろん、全部英語で書いてあります)を買って来て、一から勉強を始めたそうです。小1の教科書が読めるようになったら小2の教科書、次は小3の教科書...、やがて高校の教科書が読めるようになった彼は、アメリカの大学を受験。無事に合格したそうです。

 今こそ、基礎からしっかり学び直す良い機会かも知れません。自宅に中学校時代の教科書が残っていれば、一度読み返してみるのはどうでしょうか。ピンチをチャンスに!休校が終わった後の高校の授業が分かりやすくなっているかも...。