3学期終業式を挙行しました!

 本日(19日)、令和2年度3学期終業式を行いました。感染防止対策を徹底した上での実施です。生徒の皆の元気な顔を見ることが出来て、本当に良かったです。以下のような話を校長式辞で伝えました。

『おはようございます。皆さん、3学期の終業式に参加出来るということは、進級が出来たということ。おめでとうございます。仮進級の皆さんもいますが、ひとまず2年生の皆さんは3年生へ、1年生の皆さんは2年生になれました。今年はコロナの休校もあったので、教室で授業を受けるという当たり前のことの大切さを皆さんが十分に感じてくれていたようですね。皆さん、例年以上にしっかりと授業に取り組み、成績も取ってくれたようです。

 そうはいっても、コロナの感染防止で非常に不安な日々を過ごされたことと思います。不安な日々って嫌ですよね。ところが、ある心理カウンセラーがこんな事を言っています。「前向きに挑戦しているから不安を感じる」

 「不安」というと、ネガティブな印象を持つ人が多いと思います。また、不安だから「行動しない」「挑戦しない」「先延ばしする」など、不安を、行動しない言い訳に活用する人もいます。ですが、不安は決してネガティブなものではないそうです。どんなときに、私たちは不安を感じるのか?それは、未来に向けた理想や目標があって、その理想や目標実現に向けて具体的な行動をするプロセスで不安は感じます。そうですよね、来週の部活の試合、勝てるだろうかと不安を感じる。来週の定期考査、点数とれるかなあと思った時に不安を感じる。つまり、不安は「理想と現実」のギャップがあるからこそ、感じるのです。そのギャップを埋めようと思ったときに、不安になります。部活の試合で勝ちたい、テストで点数を取りたい、そういう理想があるから不安を感じる。つまり、不安は前向きに挑戦している時に起こる感情です。不安は、未来の理想や目標を持っているときに起こるのです。だから、不安になってもいい。むしろ、理想の未来に向かって挑戦しているから不安にもなるのです。だから、不安は、挑戦しているサインと捉えることが出来ます。

 さて、同じようにコロナ対応の日々で、今年の1月、ネットで高校生相手に「臨時休校やステイホームでうまれた時間」について、何をしたか聞きました。主な回答を抜粋してご紹介します。

「苦手な科目をもう一度見直すことが出来た」「試合が無いからこそできるフォームの大改造に取り組んだ」「パソコンに関する勉強に時間を費やせた」「陸上長距離の練習をしっかり、疲れを貯めることなく毎日継続できた」「本を1日に1冊以上読むようになった」「大学について詳しく調べることが出来ました」「毎日家族の分の晩御飯を作ることができた」「お菓子作りしていて料理の腕があがった」「サッカー選手が書いている本をたくさん読んだ」

 皆さんもこの一年、当たり前が当たり前で無かった日々、出来る範囲で工夫をしながら過ごしていたことと思います。まだ、コロナの対応は続きます。ここで紹介した全国の高校生の声も参考に、ぜひ来年度も「今、出来る事に精一杯取り組む」ことをお願いします。

 そしてもう一つ、皆さんが進級出来たのは、もちろん皆さん自身が頑張ったからですが、それだけではありません。あなたを支えてくれた人がいました。それは友だちであったり、家族であったり、そして先生であったり。支えてくれた人にどうか、感謝をしてください。感謝できる人になってください。そして、「誰かを支えて、力を発揮する」ように様々なことに取り組んでください。

 4月8日に皆さんが元気な顔で登校できることを楽しみにして、私の話を終わります。』