一年の締めの時期になりました。みんながこの一年を振り返っておくのに一番いいタイミングだと思います。去年もこの話をしましたので、2年生は思い出しながら聞いてください。二度目でもこの時期に聴いておくのはいいことだと思います。1年生は初めて聴く話ですので参考にしてみてください。
ラグビー日本代表のエピソードでとても有名になりましたが、今日は「未来は変えられるか。」ということについてみんなで考えてみたいと思います。が、まずその前に過去は変えられるか、というところから考えてみたいと思います。多分、過去は終わってしまったことだから変えようがない、と思うかもしれませんが、それは少し違うと思います。勿論、起こってしまった事実は変えられないので、そこは間違いないのでしょうが、その過去に起こった事実の持つ意味は場合によっては変えられます。例えば、テストで失敗したり、部活で試合して負けたり、まあよくあることですよね。その事実を変えることはできませんが、そのことから何かを学べれば失敗したことに意味が出てきます。単に、失敗でした。で終わるのではなく、そこを起点として現在の自分の行動の何かを変えているのであれば、過去の失敗の意味が変わります。だから、現在の行動を変えることによって、過去を変えることができると考えてもいいのではないか、私はそう思いますし、だからこそ「失敗に学ぶ」という考え方があるのだと思います。
・・・・・過去のことであっても、現在を変えることで、違う過去に変えることができる。
次に、未来は変えられるかについて考えてみようと思います。これは、なんとなく変えられそうな気がしますよね。少なくとも変えられると思いたいですよね。しかし、どうでしょう。１年先の自分のことを正確に予測することはできるでしょうか。未来に起こることを確実に予測してコントロールすることができるでしょうか。これも無理っぽいですよね。未来はこれからの事だから何とかなりそうな気がしますが、これも過去に起こってしまった事実を変えられないのと同じように、未来に起こる事実も思い通りに変えることはできないのです。そうするとやはり、未来が変わるのも現在の何かを変えることによる結果だ、ということになると思います。
・・・・・未来のことであっても、現在を変えることで、違う未来に変えることができる。
少し話がややこしくなってきて、何が言いたいのか分からなくなっているのではないかと思いますが、要するに、過去も未来もそれを自分の都合で意図的に変えようと思っても私たちには変えられない、ということです。では、私たちにできることは何かというと・・そうです。現在（いま）を変えることだけなんです。ラグビー日本代表のエピソードもそういうことで、現在を変えることによってのみ、過去や未来を変えることが出来る、ということになると思います。話をまとめておきますと・・・
過去も未来も変えることはできない。変えられるのは現在の自分だけ。しかし、現在の自分を変えることができれば、過去の自分も未来の自分も変えることが出来るかもしれない。
過去を悔んだり、未来を難しく考えることはありません。現在が一番大事で、今を変えていくことが大事。そう思って、春休みにしっかりと自分の足元を見つめ直しておいてほしいと思います。