平成30年度 入学式 式辞

平成30年度 入学式 式辞

 本校自慢の桜も満開の時こそ過ぎましたが、まさに春爛漫のこの佳き日、PTA並びに後援会をはじめ多くのご来賓の皆さまのご臨席を賜り、大阪府立日根野高等学校第32回入学式を挙行できますことは、大変喜ばしいことであり感謝に堪えません。高い処からではございますが、心より厚く御礼申し上げます。

 32期生の皆さん。日根野高校へようこそ。私たち教職員・在校生一同、皆さんの入学を心から歓迎いたします。皆さんは大変な受験勉強を頑張りぬき、見事に自らの力で合格されました。その努力に対し、本当におめでとう、よくがんばりました、とお祝いを申し上げたいと思います。

 さて、そんな皆さんに、これからの高校生活にあたり、私から最初のメッセージをお贈りしたいと思います。少し厳しい言い方をしますが、よく聞いていてください。それは、今日から10月までの半年間の過ごし方が、皆さんの高校生活3年間を決めるかもしれないという、そんなメッセージです。

皆さんは受験という試練を乗り越え、日根野高校に入ってきたばかりです。季節も素晴らしいし、とにかく新しい高校生活をのびのびと楽しもう、気持ちを新たに頑張るぞと熱く燃えていることでしょう。またその一方で、新しい出会いや環境にうまく付き合っていけるかなあという不安もあるかもしれません。どちらの気持ちも良く分かります。であるからこそ、この半年間をどう過ごすかは本当に大切です。もう少し具体的にお話ししてみたいと思います。

 今のこの希望にあふれた気持ちをそのまま強い意志に切り替え、今日から毎日2時間の勉強を半年間続けられる人は、3年間を通じて前向きに勉強に取り組むことができるでしょう。しかし、そうでない人は、なかなか勉強に本気を出せないまま、あっという間に3年たってしまうという大変残念なことになる可能性があります。3時までは授業、そのあと下校までは部活を頑張るか自習室で勉強。こういう高校生活のリズムを半年でつかめた人は、3年間このリズムを守って納得のいく進路を実現できるでしょう。少々しんどくても「絶対、時間を守る。遅刻しない。」と半年頑張れる人は、3年間を無遅刻で過ごし、メリハリのついた良い時間の使い方ができるでしょう。しかしそうでない人は、気を付けないと遅刻が平気になって生活全般もルーズになっていきます。生活がルーズになると、規則のある学校生活は息苦しいだけのものとなり、それ以外つまり学校の外側に自由や楽しさを求めるようになります。そうすると普通は、遅かれ早かれ授業について行けなくなり、学校で勉強する意味が分からなくなってしまいます。これが中学校にはない高校の厳しいところです。

 少し重たい話になりましたが、心配することはありません。これから半年、毎日遅刻せずに登校。3時まできちんと授業を受けて、放課後は部活をするか自習室で勉強。予習復習で毎日2時間勉強。これを続けるだけです。続けるために闘う相手は自分自身。それと敢えて言えば「バイトとスマホ」、これとの闘いです。夏休みを越え10月までの半年間、頑張り続けられれば、その時皆さんの夢と可能性は大きく拡がっていることでしょう。やればできることなのですが、残念ながらスタートの合図はありません。よ~いドンの笛は自分で吹くというのがルールです。先に笛を吹いてスタートした者が大変有利になることは言うまでもありません。

 さて、保護者の皆さま、改めましてお子様のご入学、誠におめでとうございます。今日まで限りない愛情を持って育ててこられ、時にはご心配やご苦労があったことと存じます。私たちは、そのお心にお応えすべく、生徒達に夢とそれに挑戦する勇気とそれを支えてくれる人々への感謝の心を伝えていきたいと思っております。そして、お子様の高校生活が健康で光り輝くものとなるよう、教職員一同、全力を傾け邁進する覚悟でございます。これからの3年間、厳しいこと、つらいこともあろうかと思います。しかしそのような時こそ、皆様方の温かいお心が何よりも生徒たちへの励ましになると思います。お子様ひとり一人が心身とも豊かに成長していくため、より一層のご支援を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

 結びになりますが、日根野高等学校32期生全員が、この学校でたくさんの友と出会い、新しい経験を積み、そして高い志をもって夢に挑戦する。そんな高校生活を送られることを祈念して、学校長の式辞といたします。

平成30年4月9日

大阪府立日根野高等学校長

岸野圭吾

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