懇談期間中の午後、大阪公立大学特任教授の中川眞先生によるワークショップ「アジアの詩を味わう」を実施しました。
詩人のアーティスト上田假奈代さんにも来ていただき、オンラインではベトナムから詩人ナム・ティさんともつないで、参加生徒9名(1,2年生)で約2時間のプログラムでした。
まずは、ナム・ティさんに生徒たちからベトナムについてそれぞれ質問し、ベトナムでの暮らしや文化、食べ物などについてお話を伺いました。ベトナム語の表現の仕方や、食文化、ハノイには四季があること、フランスの影響でカフェが多く、休日は友人とカフェでおしゃべりをして過ごす人が多い、など、とても興味深くお話を聞くことができました。最後に、ナム・ティさんが作られた詩を原語で紹介され意味もお話してくださり、その内容の深さなどを味わうことができました。
後半は、上田さんによる詩を作るワークです。
来てくださった先生方など大人と生徒とでペアを作り、お互いにインタビューしあい、最後は聞いたことを「詩」にまとめ、相手に朗読してプレゼントする、という流れです。
お題は「筆記用具」(←生徒が考えました)です。
まずは、その物の思い出を絵に2分で描き、それについて相手が質問します。
「それはどんなときの思い出の物ですか?」「それはどうやって手に入れた物ですか?」
などいろいろ話を聞いたうえで、感じたことを「詩」にまとめていきます。
いきなりできるのかな?と半信半疑でしたが、上田さんの『聞いたことを、手紙のように、日記のように、聞いたときに思い浮かんだ映像を風景画をスケッチするように自由に書いてごらん』というアドバイスで、みんなスラスラと紙に向かってどんどん言葉を書いていきました。
あっという間に時間は過ぎ、それぞれが書いた詩を相手に向かって朗読していきます。
お互い、なんだか照れくさい感じでしたが、相手が書いてくれた詩を真剣に聞いていました。
それぞれの想いが言葉になって「詩」になると、自分の筆記用具がさらに愛おしく感じられた気がします。
短時間で作ったとはいえ、仕上がりはどれも驚くような感性があふれていて、どの作品にも拍手喝采でした!
とても難しかったと思いますが、言葉で表現すること、相手の気持ちを汲み取ること、お互いの言葉に耳を傾けること、など、本当に貴重な体験をさせていただいたと思います。
遠いベトナムからも参加してくださったナム・ティさんはじめ、通訳の方、大阪アーツカウンシルの方、ありがとうございました。
そして、このような高校の授業では味わえないようなワークショップを開催してくださった中川先生、上田さんに感謝申し上げます。