課題研究「クリティカル・シンキングのすすめ」

みなさんこんにちは!社会科の志方です。

 

初任ながらSGHに関わらせていただいており、教壇に立てることに喜びを感じる毎日です。

 

中間テストが終わり、体育大会も終わり、豊中高校全体が熱く燃え上がりましたが、

 

SGHの取り組みも負けずに熱く!行きたいと思います!

 

 

 

さて、遅くなってしまいましたが今回は2年生の課題研究(月曜6,7)の活動を紹介します。

 

511日と61日の2回に渡って関西学院大学から吉田寿夫先生をお招きし、

 

「クリティカル・シンキングのすすめ」と題して講義をしていただきました。

 

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クリティカル・シンキング、という言葉は多くの方にとって馴染みの薄いものかも知れませんが、

 

これからの課題研究を進めるに当たってとても大切な考え方になってきます。

 

日本語に訳せば「批判的思考」!ですが、決して相手に難癖をつけるわけではありません。

 

「自分の思考について考えること」こそクリティカル・シンキングの真骨頂なのです!

 

 

 

 

クリティカル・シンキング、略してクリシン!

 

...と言われてもピンと来ていない生徒に対して先生が例を挙げられました。

 

 

 

「イチローって知ってる?...............やったー!打ったー!!!」

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さて皆さん、もしかして見事ヒットを放ったイチロー選手を思い浮かべたのではないでしょうか?

 

 

 

でも誰も野球の話だとは言っていませんし、ヒットの話ももちろんしていません。

 

このように直感的に思ってしまうのは人間として当然の反応です。

 

 

 

しかし、少し時間が経ってから、

 

「なぜ私は『イチロー』と『打つ』を組み合わせて考えたのだろう?」

 

と考えることが大切だといいます。

 

 

 

直感的に思ったことに対して、

 

「なぜこう思ったのかな」

 

「なぜこう考えたのかな」

 

と、ふと立ち止まって考えることこそがクリシンなのです。

 

 

 

 

クリシンに必要なステップは4つ!

 

     考えることは重要だと認識して、クリティカルに考えるようになろう!という気持ちを抱くこと(動機、志向性)

 

     考え方についての様々な知識を得ること(知識)

 

     求められた場合に、得た知識を使えるようにすること(使い方の勉強)

 

     クリシンを習慣化したり、自動化したりすること(トレーニング)

 

 

これらをやることは決して簡単ではありませんが、身につければ力強い武器になります。

 

頑張れ豊高生!

 

 

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さてこの後吉田先生の講義では、クリシンに必要な「知識」をたくさん教えていただきました。

 

例えば...?

 

 

...

AさんがBさんに初めて会ったとき、Bさんはとても怒っていました。

 

2回目にBさんに会ったときもBさんは怒っていました!

 

Aさんは、「Bさんはいつでも怒っているなぁ」と感じました。

 

 

 

...果たしてBさんはいつも怒っている人でしょうか?

 

もしかしたらたまたまかもしれない!

 

と思うこともクリシンです。

 

 

 

 

 

このほかにもたくさんの知識・考え方について、例を交えながら教えていただきました。

 

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(塩分量と血圧の高さは「関係」あるのか?「関係」ってそもそも何?)

 

 

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(「偶然のイタズラ」は以外と大きい?一生懸命8面サイコロを振る生徒たち)

 

 

 

 

豊高生は果たしてすべて理解できたのか!!!

 

 

...とはいえこの講義は、

 

「この場ですべて理解しなければいけない!」

 

という類のものではありません。

 

これから研究を進めるに当たって、壁にぶつかったときや、

 

何となくうまくいかないとき、「問い」を磨き上げたいとき...、

 

そんなときに吉田先生に教えていただいたことを思い出して、

 

今回の資料を携えながら課題に果敢に取り組んでもらえたらいいなと思っております。

 

 

 

 

これからの研究が一層楽しみになってきた講義でした。

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