石橋を壊れるまでたたかNai

  本日は、令和3年度芥川高校の3学期の終業式でした。門で「おはようございます」のあいさつを直接交わすことができませんでしたが、折々のみんなのあいさつの時の声の調子や、表情、所作を思い浮かべながら放送での式辞をできるだけ一人ひとりに届けようと心掛けました。

以下が本日の式辞です。

  コロナウイルス感染症のため学年末の終業式のあいさつも放送となり、みなさんに直接話かける最後の機会を得ることはできませんでした。残念です。2年生は修学旅行前の学年集会、1年生は体育祭が最後のチャンスでした。

この今年度の最後の式辞も今までと同様クイズ形式でみんなに一緒に考えてもらいながらメッセージを伝えたいと思います。紙と筆記用具をご用意ください。ちょっと答えを書いてみてください。そして書き込んだメモ用紙が2022年度の宝物になるよう願いを込めてお話しします。4問連続で出題します。最後までお付き合いください。

第1問、「私、歌手になる」を英語に直してください。

いろんな英語が浮かんでいると思いますが、ここでは100%なるぞという強い意志を持つと考えて                        I will be a singer. とします。

第2問、「私は、歌手である。」を英語にすると?             I am a singer.ですね。

第3問はローマ字の問題です。1,2問目で言った「歌手になる。歌手である。」の「なる、ある」をローマ字で書いてください。             「なる」はNaru、「ある」は Aruです。

第4問は「私は、歌手ではない。」と否定文を作ってください。    I am not a singer. ですね。

英語で否定文を作りたいときにNotを加えます。日本語では「~でない」となります。

夢、目標、志、何かを心に抱いたときに、現状や環境、自分の能力、何か自分に備わっていないものや整っていないことを見つけては否定して、あきらめようとしたことはありませんか。

例えば歌手になりたいとして、「音程がうまくとれない。なる方法がわからない。レッスンを受けるお金がない。華やかさがない。」等々...。「~がない」条件をたくさん集めて「ほらやっぱり無理や」と思ったことはありませんか。私はあります。「石橋を叩いて渡る」のはいいことですが、「石橋が割れるまでたたく」のはよくないことですね。

さきほどローマ字に変えてもらった。「なる」(Naru)「ある」(Aru) NaruがAruになるためにはNotや「~でない」のNを取り除けばいいのですね。

否定するNをとると、「なる」は「ある」になる。

今すぐが無理なら、5年後、10年後でもいい。大きなこと、華々しいことでなくていい。自分が幸せに、そして人が少しでも幸せになるためにささやかな、やりたいこと、なりたいものを探し、見つけてください。

  そのNaruのNをとって、Aruが目の前に訪れたときには夢がかなっているのです。

  今、お話ししている言葉は一筋の光になっていますか?そしてその光を感じられますか? さっきの「私、歌手になる」の英語の I will be a singer.の中のbeが「なる」の部分ですね。

  そして「私は歌手である」の英語のI am a singer.の中の「ある」の部分は amです。beとamを合体させてください。どんな単語が出来上がっていますか? BEAMです。あなたの「夢、願い、望み、志」から一筋の光線、光があなたを照らしているように感じますか。

  「夢、願い、祈り、望み、志」 心に抱く何らかの強い「想い」がみなさんの人生を変えていくのです。そしてそのことによって世のなか、大阪、日本、世界を変えていくのです。芥川高校の空は広く、高く、そして大きい。天からの多くの光がみなさんに灯りを与えてくれ、一人でも多くの人が自分の夢や望みを叶えてくれることを願い、お祈りして令和3年度学年末の終業式の挨拶といたします。一人一人の心に届きますように!