卒業式 祝辞

  卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。

本校では、本日ここに26名の卒業生を送り出すことができました。

君たちは4年間あるいは3年間の本校での生活を通じて大きく成長し、

晴れの卒業式を迎えることができました。

 重ねてお祝いを申し上げます。また、さまざまな自己実現の手助け

をするのも本校の使命の一つです。使命を全うできたことを教職員

一同うれしく思っております。

  さて、卒業後 みなさんはどんな生活を送るのでしょうか。学校生

活と仕事との両輪のうち、多くの人で学校生活が終わりました。学校

生活から自由になり、その時間やエネルギーをどのように自分や家

族、そして社会に生かしてゆこうと考えているのでしょうか。何度か

集会でも伝えましたが、自分の性格や個性、そして人生そのものは、

これから自分で作り上げるものです。

  どんな人になりたいか、人生を送りたいか、どんな友人関係や

家族を作りたいか、これらをひとつひとつはっきりとイメージして、毎

 日、一日一日をしっかりと生活してください。少しずつではあっても、

理想に近づくはずです。

 しかし、現実の世界には個人の力では解決が困難なこと、事象が

たくさんあります。また、不意な事故や災難に出会うこともあるでし

ょう。こんな時、どのような心構えでいたらよいでしょうか。こんな時

に一番頼りになるのは、自分の生き方の中に夢や希望を持つこと

です。あきらめず、投げやりにならず夢や希望の実現に取り組むこ

とで、悲しみや絶望を乗り越えることができるはずです。

  またたとえ今、苦しさ困難さに見舞われていても、必ず抜け出す

ことができます。本校に通う日々の中で雨の日もあれば、風の日も

あったでしょう。また暑い日も寒い日もありました。気候や季節が変

化し、めぐるように、我われをとりまく環境も着実に変化します。

  その中で君たちは目標を持ち、弱い自分に打ち克って本校に

通い、卒業に至りましたこれからの人生でも、この何年かの本校

での生活と同じように、目標を持ち、弱い自分に打ち克って、一日

一日をしっかりと生きてゆけば良いのです。君たちの高校卒業の

一番大きな財産は、これから先の人生をよりよいものにする方法

を、学校生活を通じて身につけたということだと思います。この意味

でも、君たちにお祝いを申し上げますとともに、これからの人生が

より良いものであることを確信しています。

 

 結びに、これまで生徒たちを温かく見守っていただきました保護

者並びに関係者のみなさまに、心からお礼を申し上げますととも

に、これからも卒業生を温かく見守っていただけたらと思います。

ここに重ねてお祝いを申し上げ、はなむけの言葉と致します。

              平成28年3月2日

          大阪府立茨木工科高等学校 定時制の課程

                            准校長 小河原康雄