2015年アーカイブ

冬季休業前のあいさつ

           ~  食べることは自分を作ること  ~   先日は食事に関するアンケートへの回答ありがとうございました。主に食事回数と時間を聞いたものでしたが、朝型の人と夜型の人が半々でした。また、約半数の人が3回食事を決まった時間にとっているようです。    本校でジュースと「ポテチ」を食べている人をよく見かけます。これは見事な組み合わせで、ジュースの糖分が短...

第50回 定時制通信制実業総合体育大会

この大会は、先に開催された「秋季生徒発表大会」が文化の部とすれば、体育の部の全体の行事です。日頃他校との交流が少ない中で、他校を訪問するということでも貴重な行事となっています。この大会は「実業」を名乗っていますが、普通科の定時制高校も、また公立私立を問わず参加可能です。今年度は本校が当番校で、先生方は10の競技に競技役員として運営にあたっています。    試合を観戦しますと、各校それぞれ...

修学旅行のしおりに

シュノーケル   今年度の修学旅行の大きな特徴は「シュノーケリング」の実施だと聞きました。   水から酸素を取り入れることができない人間にとって、海中の世界を体験する方法は限られてきます。一番単純な道具がシュノーケルでしょう。1本の筒が海空の壁を打ち破り、海中の色鮮やかな世界との橋渡しをしてくれます。   かつて同僚だったある先生は、この道具のおかげで何時間もぷかぷか...

後期始業式あいさつ

          泥棒がいない国    先の日曜日に開かれた定時制通信制秋季生徒発表大会では、生活発表部門、芸能発表部門で軽音楽部、展示部門で写真部が参加し、立派な成果を収めました。後で賞状も渡しますが、参加した人には大きな充実感が残ったと思います。    さて、今はない国ですが、ソ連という「国の連合体」の国がありました。ソビエト社会主義共和国連邦というのが正式名でした。私は...

前期終業式あいさつ

         下り坂ではエンジンを切って    4月から始まった前期が終了します。私は4月に在籍していた生徒が、転居した1名を除いて全員在籍していることをうれしく思います。また、みなさんの学校生活の態度も良かったと感じています。   さて、大村智さんがノーベル医学生理学賞に輝かれました。もう何度も報道されていますが、大村さんは大学を出てすぐ東京の定時制高校の教員になりました...

夏休み明けのあいさつ

 夏休みを健康に過ごしましたか?事故の報告もありませんので、安心しています。  さて、前に少し電気の話をしましたので、続けたいと思います。その前にみんなに質問します。ここに12Vと1万Vの電源があった時、もしどちらか触れと言われたらどちらを選びますか?実際にはないことですが。実はこの質問には大切な情報が抜けているのです。1万Vの方が恐そうですが、冬にセーターを脱ぐときにパチパチ音がすることがありま...

夏休み前の講話

 台風の影響などで、ここしばらく星空を見ることはできませんが、昔、夏の星空はきれいなものでした。君たちは日本の探査衛星が砂を持ち帰った「イトカワ」という星の話をおぼえていますか?「イトカワ」は地球の一部になり損ねた星です。その成分を分析すると、地球ができる以前の様子や、地球の成り立ちがわかるという意味があります。ところでその星の名前の「イトカワ」とは何でしょうか。発見者でしょうか。発見したのはアメ...

後援会総会を終えて

5月29日(金)後援会総会が開かれ、今年度の事業計画、予算が承認されました。後援会について説明を加えますと、そもそも本校を含め、大阪の定時制高校にはPTAがありません。これは生徒が成年に達していることもあるためですが、代わりに後援会を組織し、生徒の活動を支援していただいています。活動内容そのものはPTAに似ていますが、本校では会長は学校協議会・会長にも就任していただいている川口様に、ここ何年かお願...

交通安全に向けて

 4月15日(水)に交通安全教育として、茨木警察署交通課・交通総務係長・橋本警部補様による講話をいただきました。昨年、全国で4113人もの方が交通事故で死亡したとのことです。大阪では143人、そのうち65歳以上が75人ということでした。私などが高校生の頃は、1万人以上が死亡し「交通戦争」と言われたものです。当時より車の台数は増加しているのに死者が半分以下になったのは、道路の整備や交通マナーの向上と...

平成27年度 入学式祝辞

ここ何日かの温かさから一転、寒さがもどり、身が引き締まるような今日の佳き日、晴れの入学式を迎えました。 新入生のみなさん、本日は大阪府立茨木工科高等学校・定時制の課程にご入学おめでとうございます。あわせて関係者のみなさまにも心よりお祝いを申し上げます。先ほど、21名の新入生の入学を許可いたしました。教職員一同、みなさんを心から歓迎いたします。   さて、先日ある大学の学長が入学式の式辞で...

日々の積み重ね

           ~ 終業式の講話 ~  本校では、この4日に27名の卒業生を送り出し、学校が少し寂しくなりました。卒業した先輩たちの中には4年間無遅刻無欠席、陸上競技で3年連続全国大会出場、希望した大学への進学を実現した人たちもいます。これら先輩たちに学んで、一つでも「自分はこれを頑張った」、「こんな夢を実現した」という思いをもって卒業できるように、毎日の積み重ねはほんの小さなものですが、一...

平成26年度 卒業式式辞

卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。本校では、本日ここに27名の卒業生を送り出すことができました。皆さんのうち、多くの人たちが昼間働きながら所定の学業を成し遂げたということ、また夢を実現したということに、改めまして敬意を表します。これは決してたやすく、平凡なことではありません。1日1日が、限られた時間や昼間の疲れとの戦いであったと思います。雨や風、また氷が張り始める酷寒の夜など、君たちが...

うれしい便り

一般に定時制高校には多様な進路を志す生徒が集まりますが、本校にも進学をめざす生徒がいます。何名かはすでに志望校に合格しているのですが、最後に残った4年生の一人を案じていたところ、志望校の私立大学・法学部に合格したという連絡が舞い込みました。その大学の卒業生は、本校に私を含めて何人かいるのですが、その先生たちは、教え子が後輩になるという喜びを存分に味わっているようでした。   その生徒U君...

定時制の冬

     ~ 中庭の池に氷が張り始めるころ ~ 寒い日が続いています。卒業を目前に控えた生徒は、考査期間に入りました。府立高校はどこも同じく、教室の暖房にはエアコンが使われており、確かに温風が出ますので外や廊下より数段暖かいのですが、夜気や人数の少なさもあって寒々しい感じもします。生徒と、「この辺が定時制のつらいところやな」と笑い合ったりしていますが、遠赤外線効果もあった昔のガスストーブの暖かさが...

夢を持つことの意味

         ~ 冬休み明けの講話 ~ フランスのある哲学者は「人間は自由という刑に処せられている」と言いました。我われは自由に行動することはできるのですが、結果に責任を負わなくてはならない。良いことをすれば、褒められるという結果が与えられますが、悪いことをすれば刑罰を負わされます。自分の生き方を自分で決められるという自由は責任を伴っていて、実はつらいことだという意味です。 今、君たちの中にも...