大雪のころ⛄創立30周年&新社屋竣工式に出席しました

 大雪のころを迎えました。北国や山里に雪が降り積もり、本格的な冬支度を始める候です。今日は、朝方まだらに広がっていた雲が、午後には消えて暖かな陽射しが心地よい小春日和になりました。

 さて、今日は本校とは直接関係がありませんが、よりよい町づくりをめざした地域連携をテーマに、繋がりをもったある企業さんの話です。

 2か月ほど前、私宛に八尾市にあるJACスクリーンという会社から、「創立30周年及び新社屋竣工式」の招待状が届きました。JACの'J'は'JAPAN'、'A'は'ART'、'C'は'CREATOR'、おもにさまざまな種類の看板やディスプレイの設計・施工を行う有限会社で、「看板を通じて新しい風、空気、そして共感を運び、人の集いが始まります。多くの人の目に止まり誘う大切な要素が「sympathy design」だと考えます。共感で溢れるお店創り・会社創りで街中が共感溢れる社会を実現するのが私達の夢です。素材や質感にもこだわり、人の集いを想像します。」という企業ポリシーをお持ちです。社長の今岡さんとは、前任校&前々任校のときに知り合いました。

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 「ものづくりのまち」と言われる八尾市や東大阪市が、地域の企業とタッグを組み、さらに学校も参画して、ともに力を合わせて、人の笑顔が溢れるよりよい町をつくろうと、意見を交換したり、シンポジウムを開いたり、そんな活動に中河内地区の府立高校の窓口として参加させていただいていました。今岡さんをはじめ、中河内地区中小企業家同友会の方々と親しくなったのもこの頃です。

 ディスカッションを繰り返すうちに、町工場も学校も、この町が、そこで暮らす人々にとって住みよく、より一層愛され大事に思われるようにしたいという思いは同じであることが分かってきました。

 休暇を取って一昨日の式典に出席してきました。式典には70名ほどの関係者の方々が集まられていました。今岡さんは、挨拶の中で、「30年前、唯一親父から受け継いだシルクスクリーンの技術だけを持って、長屋の1階を事務所に2階を工場に改装し、たった一人で起業した」こと、そして、「『人の営みにいのちを吹き込む』との一念で、人とのつながりを大切に前を見続けてきた」ことを聴きました。このことばの一つ一つに、教職に就く一人として身に沁みるものを感じました。

 

 今岡社長の挨拶に続き、数名の方の祝辞があり、その後、新社屋の各部屋を見学させていただきました。たくさんの製品が展示された'Imagine Gallery'はとてもお洒落でかっこいいし、2階の'Work Space'には、稼働中の超大型プリンターや特殊な3Dプリンターのなす「技」に圧倒されました。さすが、日本全国から注文が来たり、ウメキタやなんばなどの人通りの多い大型商業施設での施工を手掛けたりするだけのことはあると確信しました。

 そして、例えば、本校に限らず高校生がここを見学し、欲を言えば、ここでインターンシップをさせていただくなどの機会を得て、府立高校が進めているDX加速化推進事業と接続した人材育成ができればとてもいいなと思いました。壁に掛かる木製の'Floor Guide'の表示板もとてもお洒落です。

 式典に出席されたほとんどが企業の方でしたが、私のような者を招待してくださったこと、本当に感謝の思いでいっぱいです。また、偶然にも「娘が今、今宮高校でお世話になっています」と声をかけてくださった方もいらっしゃいました。人のつながりって凄いものです。

 今宮高校で、日々先生方とともに可能性無限大の生徒達と向き合い、地域の方々とともに町づくりに励み働くことが、今岡さんの「人の営みにいのちを吹き込む」のことばによって灯りがともされたように感じました。

 ものをつくり、人をつくり、まちをつくる--人の営みにいのちを吹き込む―

 次代を創り生きゆく生徒の皆さんには、このことばを胸に刻んでいて欲しいと思いました。今岡さん、ジャックスクリーンの皆様、有難うございました。