昨日12時50分から、本校にて「第17回大阪府高等学校総合学科教育研究大会」が開催され、府立26校の総合学科高校が一堂に会し、各校の教育実践や活躍する生徒の様子を内外に発信しました。
大会テーマは「選べる学び 広がる可能性」。府内の総合学科教育の振興に資する諸般の調査・研究・発表等を行い、よりよい総合学科高等学校の教育の推進を図ることを目的に、生徒を主役に26校が互いの実践を紹介し合い、自校の教育の発展に寄与することと、府下461校の公立中学校へ案内を発出し、中学校や教育関係者の方々にお越しいただき、総合学科で学ぶ生徒の輝きや教職員の熱意を通して総合学科の魅力を内外に広く知ってもらい、総合学科高校が大阪の子どもたちの進路選択の一助になることを願い、続けてきたイベントです。

多目的ホールでの開会式に先立って、オープニングセレモニーが行われました。本校吹奏楽部の演奏「硝子の少年時代」と、ダンス部のパフォーマンス「今宮ソーラン」で参加された皆様をお迎えし、大きな拍手をいただきました。




開会式及び舞台発表の司会、本校放送部が立派に進めてくれました。いつも有難うございます(^^)/

本大会は大阪府教育委員会の後援をいただいており、主催者側を代表して大阪府立学校長協会総合学科部会委員長の枚岡樟風高等学校の林田校長先生の挨拶に続き、大阪府教育委員会を代表して林田高等学校課長からご祝辞をいただきました。有難うございます。

本大会の企画運営は総合学科高校の教頭先生方が中心になって遂行されてきました。開会式に続き、代表して大塚教頭先生から「総合学科」について、概要の説明がありました。
そして、箕面東高校、豊中高校能勢分校、今宮高校、西成高校の順に、各20分間の実践発表が行われました。
箕面東高校は、「地域コミュニティの創造~探究部とBMX部の挑戦」をテーマに、様々な形で市引きと繋がり、勝尾寺の宿坊で合宿を行って、地域の小学生を招いて「ミライのブカツEXPO」を開催するなど、生き生きとした活発な活動の様子を紹介してくださりました。
豊中高校能勢分校は、今年8月に実施されたフィリピンでの海外スタディツアーで素晴らしい経験と貴重な学びをされた様子を紹介してくださりました。
西成高校は、地域と繋がる取組みとして熱心に取り組まれ、すっかり定着している「にしなり学」の紹介をしてくださりました。


本校の舞台発表は、社会科の西口先生が担当されている学校設定科目「もうひとつの現代社会」の実践報告を、前半は西口先生による説明、後半は選択生徒による授業の再現シーンを演じました。


2時間連続の授業なので、フィールドワークを積極的に取り入れ、そこで学んだことや感じたことを出し合って、課題点などを見出し、それについて話し合い考える「ダイアローグ」の営みを繰り返し行っています。


扱うテーマは様々で、その時の生徒の関心や、今朝のニュースを取り上げるなど、柔軟かつ臨機応変、まさに「生きた教材」です。例えば、「高校生とメイク」、「緊急性のない救急搬送で料金徴収は必要か?」、「義務投票生徒の導入は是か非か」など、大人も深く考えさせられます。

この科目のポイントは、「ダイアローグ」で終わらせず、自ら行動し「発信する」ことです。




新聞への投稿、古着回収して寄附、今高生の読書啓発作戦☆必読書の冊子作製、文化祭での舞台発表など特筆すべき活動がたくさん行われています。共通しているのは、生徒が主体となっているところです。だから、生徒達の瞳はいつも輝いています。

後半の生徒達によるステージは、文化祭で「アリとキリギリス」に扮して行った演劇のミニ版です。テーマは、「民主主義=多数決?」、一つの事例について考え、どうすれば民意に即して、公平かつ公正に決定することができるかを、考えさせようとする内容でした。


多数決をするまでに気をつけるべきことはないか? 多数決で決めることが適切ではない事柄には、どのようなものがあるか? など、生徒達が、さまざまな場面を想像し、考え、考えて、学びを深めていく様子が十分に伝わってきました。「もうひとつの現代社会」の生徒の皆さんお疲れさまでした。有難うございました。
多目的ホールでの発表が終わり、小休止を挟んで、各教室での生徒のポスターセッションや製作展示などが行われました。ポスターセッションは3教室で同時並行で行われるため、すべての発表を見ることはできませんが、どの高校も生徒達は、自校が好きで生き生きとしていることが、とても強く印象付けられました。
とても中身の濃い大会になりました。26校の生徒や先生方、お集まりいただきました中学校の先生方や学校関係者の皆様、有難うございました。とりわけ運営スタッフとなって労を惜しまずご尽力いただきました教頭先生方に感謝の思いでいっぱいです。
来月1月16日(金)には近畿地区の教育研究大会を京都市で行います。また、最も大きな全国大会は、今年度は先月すでに山口県で行われましたが、そこで生徒の素晴らしい発表を聴くことができました。来年度は富山県で全校大会が行われます。
近畿、全国と範囲が広がると、総合学科の取組みも広がり、ますます勉強になります。総合学科の先生方には、時間(と予算)がありましたら、ぜひ近畿や全国の大会にも出席していただければと思います。